新型コロナウイルスの感染拡大による航空需要の減少で、航空業界としては初の関連倒産が発生。イギリスの地域航空会社のフライビー(flybe)は3月5日、破産を申請、全便の運行を停止した。感染拡大に伴う入国制限は各国で加速しており、同業界でさらに倒産が拡大する恐れがある。
倒産したフライビーは1979年創業。英南西部のエクセター空港を拠点に、イギリスと欧州各国を結ぶ便を運航。
最盛期には欧州における民間の地域航空会社として最大規模を誇り、200以上の路線を運航し、年間利用客は800万人に達した。
スコットランドのローガンエア航空が、フライビーが運航していた中で16路線を引き継ぐ方針を示しているという。
航空需要の減少には、国内外への旅行者が減っていることに加えて、企業の出張の制限や展示会などのビジネスイベントが中止されたことも影響している。
日本を含めたアジアの地域航空会社は、新型コロナウイルスの発生源となった中国に大きく依存しているため、より大きな打撃を被っており、長期化すれば今後倒産が相次ぐ恐れがある。
日本政府は本日3月9日から中国・韓国からの入国者を実質的に制限する措置をとった。ヨーロッパでの感染拡大により日本人の海外渡航も大幅に減少が見込まれており、影響はさらに深刻化している。
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