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川越市2017年観光客数、662.8万人、日帰り客96.9%

埼玉県川越市の発表によると、2017年川越市の観光客数は662.8万人。前年から41.2万人の減少(5.9%減)となった。また、滞在期間は96.9%を日帰り客が占め、宿泊客は3.1%と特徴的に低い数字となった。同じく都内からの観光客が多い鎌倉とホテル出店状況を比較する。

観光客数が6年ぶりに減少
2017年(平成29年)の川越市の観光客数は662.8万人(前年704.0万人)となり、東日本大震災のあった2011年(平成23年)以来初めて減少に転じた。
過去10年間の観光客数の推移は以下のとおり。

過去 10 年間の川越市入込観光客数

出典:川越市

「小江戸」として人気を集める川越だが、昨年は7月の「川越百万灯夏まつり」や10月の「川越まつり」などの大型イベントにおける雨天や、秋の観光シーズンの度重なる台風の上陸や長雨など悪天候が影響したものと見られる。

宿泊客3.1%、内8割が一泊のみ
川越の特徴は都内から1時間のアクセスの良さもあり、日帰り客が大半を占めていることであり、実に96.9%とほとんどの観光客が宿泊をせずに帰路についていることが特徴的である。宿泊客の割合は3.1%でその8割が一泊であった。

滞在期間

出典:川越市

また、宿泊客数のうちに外国人宿泊客が占める割合は全体のわずか3.6%となった。
これらの数字は2017年において特徴的なものではなく、川越観光の長年の特徴ということができる。
実際、日帰り客の割合は前年の2016年においては97.5%であり、0.6%減少しており、宿泊客の割合はわずかに増加したことになる。
また、川越を訪れた外国人観光客数は19.7万人と、前年の17.1万人に比べ、2.6万人の増加となった(前年比 15.2%増)。

川越市のホテル出店状況、鎌倉との共通性
メトロエンジンリサーチによると、川越市には宿泊施設が17展開されており、883室が提供されている。
また、カテゴリー別の部屋数ではビジネスホテルが426と約半数を占め、シティホテルがこれに続く213、旅館が46などとなった。
同じく、日帰り観光客の多い神奈川県鎌倉市との比較をすると、鎌倉市では62施設が展開しており、997室が提供されている。鎌倉は宿泊施設数では川越を3倍以上で大きく上回るが、部屋数では1割増程度となっている。
他方で、鎌倉市の観光統計の2017年は未発表だが、2016年の鎌倉の入込観光客数は2,128.5万人と川越の約3倍以上となっている。
このことから、鎌倉は川越に輪をかけて日帰り客が多く、宿泊客が少ないことがわかる。
両都市に共通していえることは都心からのアクセスがよく、日帰り客が賑わう半面で、長期滞在と大規模消費につながるような宿泊客の獲得が課題となっているということだろう。
新規ホテル開発としては、川越市では、東武ホテルマネジメントが「(仮称)東武ホテル川越駅西口駅前」において168室にて、2020年7月の開業を予定している。

出典:東武ホテルマネジメント

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