マリンスポーツやクルーズ船の寄港地として国内外から急速に人気を高めている沖縄県先島諸島の宮古島、石垣島。両島が所在する宮古島市、石垣市におけるホテル展開状況をメトロエンジンリサーチにより比較分析した。
既存のホテル展開対決ー石垣島に軍配
宮古島市と石垣市の既存のホテル展開状況を比較した値は以下の通り。
・宮古島市ー352施設、4,792室
出典:メトロエンジンリサーチ
宮古島市は宮古島全島に施設展開が及んでいるが、2015年に開通した伊良部大橋により伊良部島や下地島にもホテル展開が増加している。
・石垣市ー357施設、5,538室
出典:メトロエンジンリサーチ
石垣市では沿岸部を中心に全島でホテル展開が行われているが、特に港が所在する最南部の沿岸にホテル展開が集中している。
新設ホテル開発対決ー石垣島に軍配
宮古島市と石垣市の新設ホテル開発計画を比較した値は以下の通り。
・宮古島市ー3施設、352室
出典:メトロエンジンリサーチ
注目開業としては、宮古空港東側で「宮古島エアポートホテル」が220室ほどの客室数で2020年11月に開業を予定している。
・石垣市ー5施設、810室
出典:メトロエンジンリサーチ
注目の開業は「マリオットリゾート&スパ イシガキジマ」が380室の大規模施設として2020年12月に開業する予定。
1km2あたりの部屋数対決ー石垣島に軍配
・宮古島市ー23室
・石垣市ー24室
既存の施設展開数、新設ホテル開発計画に加えて、1km2あたりの部屋数でも両市は僅差となった。
本分析の結果、石垣市と宮古島市は沖縄の離島という地理的な条件や気候、自然アクティビティなどの特徴において類似点が多く、ホテル進出状況も非常に酷似した展開を見せていることがわかった。
両市では急激な外国人観光客の増加とホテル・レジデンス開発により潤う一方で、マンションや地価の高騰により住民との摩擦も発生しており、これらの問題にどう対処するかが課題となっている。
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