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京都市ビジネスホテル分析(2023.10最新版)

2023年10月時点の京都市の既存ビジネスホテルの施設数・部屋数・稼働率の推移をお伝えする。

京都市の既存ビジネスホテルの分布

メトロエンジンリサーチによると、京都市の既存ビジネスホテルの分布は下京区・東山区・中京区に集中しており、京都市全体の施設数 3,317施設に対し1,868施設と約60%を占めている。

京都市

宿泊施設数

部屋数

下京区

751 施設 20,352 室

東山区

607 施設 5,657 室

中京区

510 施設 12,167 室

南区

351 施設 8,985 室

上京区

266 施設 2,040 室

左京区

205 施設 2,352 室

伏見区

163 施設 1,763 室

右京区

123 施設 1,263 室

北区

107 施設 508 室

西京区

32 施設 515 室

山科区

22 施設 240 室

出典:メトロエンジンリサーチ

京都市の既存ビジネスホテル施設数の推移

京都市の既存ビジネスホテル施設数は 43%増

京都市の既存ビジネスホテル施設数は43%増加。
2019年1月時点の212施設から直近の2023年10月時点の303施設と4年9ヶ月で91施設(43%)の増加となっている。

出典:メトロエンジンリサーチ

施設数の推移にコロナ禍の影響はあったのか

コロナ禍の影響下にあった期間を 2020年1月〜2022年5月(ほぼ沈静化していた時期)とした上で、期間を分けて影響を考察してみたい。

結論、影響は薄かったと読み取れる。コロナ禍以前の 2019年1月〜2020年1月は45施設の増加。コロナ禍の影響下にあったとされる 2020年1月〜2022年5月でも41施設の増加、コロナ禍が沈静化した 2022年5月〜2023年10月の期間は5施設の増加となった。

このことから、京都市のビジネスホテルの施設数の推移はコロナ禍の影響は薄く、ほぼ同ペースの増加傾向で推移していったことがわかる。

集計日

施設数

増減

2019年1月

212 施設  

2020年1月(コロナ禍)

257 施設 + 45 施設

2022年5月(沈静化)

298 施設

+ 41 施設

2023年10月

303 施設 + 5 施設

出典:メトロエンジンリサーチ

京都市の既存ビジネスホテル部屋数の推移

京都市の既存ビジネスホテル部屋数の推移は 57%増

京都市の既存ビジネスホテル部屋数の推移は10,816室の増加。施設数推移のグラフとほぼ同じ形状で推移していると言って良い。単純に部屋数を施設数で割ることによって求めた平均部屋数では、2019年1月時点が90室に対し、2023年10月時点では99室となっている。

出典:メトロエンジンリサーチ

部屋数の推移にコロナ禍の影響はあったのか

施設数の時と同様にコロナ禍の影響化にあった期間を 2020年1月〜2022年5月(ほぼ沈静化していた時期)とした上で、期間を分けて影響を考察してみたい。

結論、部屋数の推移も施設数の推移と同様に影響は薄かったと読み取れる。コロナ禍以前の2019年1月〜2020年1月は4,223室の増加。コロナ禍の影響下にあったとされるでも5,895室の増加、コロナ禍が沈静化した 2022年5月〜2023年10月の期間は698室の増加となった。

集計日

施設数

増減

2019年1月

19,080 室  

2020年1月(コロナ禍)

23,303 室 + 4,223 室

2022年5月(沈静化)

29,198 室

+ 5,895 室

2023年10月

29,896 室 + 698 室

出典:メトロエンジンリサーチ

京都市の既存ビジネスホテル稼働率の推移

出典:メトロエンジンリサーチ

京都市の既存ビジネスホテルの稼働率は、全国の稼働率とほぼ同様の推移を見せている。グラフからもコロナ禍(2020年1月〜2022年5月)の影響は読み取れ、2022年の5月以降から緩やかに回復基調となっていることが確認できる。

コロナ禍以前は全国の稼働率を上回っていた京都市だが、回復基調とはいえ2023年7月時点では全国の稼働率に届いていないのが現状だ。この状況は、2023年9月にお届けした「大阪府ビジネスホテル分析(2023.09最新版)」と同じ傾向である。

大阪同様に訪日外国人に人気の都市である京都市では、訪日外国人の受け入れが全面的にストップしたコロナ禍での影響は非常に大きく、現在も中国マーケットを含め完全復活には至っていないことが推察される。

まとめ

京都市のビジネスホテルの現状は、施設数・部屋数の増加はコロナ禍の影響を感じさせず順調に増加してきたことがうかがえた。一方で稼働率に関しては、訪日外国人の受け入れストップの影響が大きく、2023年7月時点では全国水準に届いていない現状だ。

明るいニュースとしては、2025年4月13日〜10月13日の半年間開催される「大阪・関西万博」だ。
開催地は大阪ではあるが、商圏エリアは重なっており、万博を目的に訪れた国内外の旅行者が、日本有数の観光地である京都を訪れることは容易に想像でき、近い将来に全国水準を超える稼働率に戻ってくることが期待されている。

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