(株)ロイヤルオークリゾート(資本金1000万円、滋賀県大津市萱野浦23-1、従業員220名〔パートアルバイト含む〕)は、4月28日に事業を停止し、大津地裁へ自己破産を申請した。リゾートホテル「ロイヤルオークホテルスパ&ガーデンズ」を経営していた。新型コロナウイルス関連倒産。
西日本最大級のスパ・フィットネス、ウエディングサービス
同社は、リゾートホテルとしては関西地区屈指の設備を誇っていた「ロイヤルオークホテル」(1990年5月オープン)の経営を目的として、2002年3月に設立された。同年9月にホテル不動産を約15億円で買収、2003年にはホテル営業権を承継した。2006年に「ロイヤルオークホテルスパ&ガーデンズ」(滋賀県大津市萱野浦23-1、169室)としてリニューアルオープン、国内外の旅行者が増加した2014年3月期の年収入高は約31億2,000万円を計上していた。
一方で、同社の前身企業である(株)ロイヤルオークシガ(後に(株)ビーケー産業に商号変更)が、約38億円の負債を抱えて2004年1月に京都地裁から破産手続き開始決定を受けた経緯から対外信用が失われていたことや、海外からの出資を含め権利関係が複雑に絡んでいたことなどで金融機関からの支援を得られず、設備をはじめ顧客サービス向上に必要な投資を出資者や関係者からの支援の範囲内に限られたため、リゾートホテルとしての競争力低下を余儀なくされていた。
こうしたなか、2017年12月にシンガポールのファンドが同社の全株式を取得、経営改善を図ったものの業容低下に歯止めがかからず、2019年3月期の年収入高は約19億円にとどまり、2期連続の赤字決算を余儀なくされていた。さらに、ホテル開設30周年を迎える2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で業容が大幅に悪化。
全国緊急事態宣言を受け4月28日から6月30日までの休業を決定したものの、先行きの見通しが立たないことから4月28日、従業員を解雇し今回の事態となった。
宿泊のほか7つのレストラン・バー、宴会・会議、ウェディング、西日本最大級のスパ・フィットネスなどを提供していた。
負債は約50億円が見込まれる。
滋賀県初の新型コロナ関連倒産となった。
滋賀県大津市ホテル展開状況
メトロエンジンリサーチによると、大津市には宿泊施設が124、部屋数にして3,678室が提供されている。同ホテルは169室で5番目の規模の宿泊施設。同市内ではリゾートホテルが2施設のみで地元での知名度も高かった。
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