横浜市の既存ビジネスホテルの分布
メトロエンジンリサーチによると、横浜市の既存ビジネスホテルの分布は以下の通り。
出典:メトロエンジンリサーチ
出典:メトロエンジンリサーチ
横浜市の既存ビジネスホテル施設数の推移
横浜市の既存ビジネスホテル施設数は 12.2%増
横浜市の既存ビジネスホテル施設数は12.2%増加。
2019年4月時点の82施設から直近の2024年8月時点の92施設と5年間で10施設の増加となっている。
出典:メトロエンジンリサーチ
施設数の推移にコロナ禍の影響はあったのか
コロナ禍の影響下にあった期間を 2020年1月〜2022年5月(ほぼ沈静化していた時期)とした上で、期間を分けて影響を考察してみたい。
コロナ禍以前の 2019年4月〜2020年1月は2施設の増加。コロナ禍の影響下にあったとされる 2020年1月〜2022年5月でも2施設の増加、コロナ禍が沈静化した 2022年5月〜2024年8月の期間では6施設の増加となった。
このことから、横浜市のビジネスホテルの施設数の推移には、コロナ禍以前とコロナ禍の推移データからは大きく感じられなっかったが、沈静化した後の2022年5月以降の方が増加ペースは上昇した結果となった。
コロナ禍前の集計期間が短いことを考慮すると、コロナ禍の期間で増加ペースが鈍化したと推察され、沈静化後に増加ペースが上昇したことを考えると、少なからず影響があったと考えられるだろう。
集計日 |
施設数 |
増減 |
2019年4月 |
82 施設 | |
2020年1月(コロナ禍) |
84 施設 |
+ 2 施設 |
2022年5月(沈静化) |
86 施設 |
+ 2 施設 |
2024年8月 |
92 施設 |
+ 6 施設 |
出典:メトロエンジンリサーチ
横浜市の既存ビジネスホテル部屋数の推移
横浜市の既存ビジネスホテル部屋数の推移は 24.9%増
横浜市の既存ビジネスホテル部屋数の推移は2,708室の増加となり、施設数の増加を上回るペースでの推移となった。部屋数を施設数で割ることによって求めた1施設あたりの平均部屋数では、2019年4月時点が132.5室に対し、2024年7月時点では147.6室となっており11.3%増加したことになる。
出典:メトロエンジンリサーチ
部屋数の推移にコロナ禍の影響はあったのか
施設数の時と同様にコロナ禍の影響化にあった期間を 2020年1月〜2022年5月(ほぼ沈静化していた時期)とした上で、期間を分けて影響を考察してみたい。
コロナ禍以前の2019年4月〜2020年1月は177室の増加。コロナ禍の影響下にあったとされる 2020年1月〜2022年5月は1,115室の増加、コロナ禍が沈静化した 2022年5月〜2024年7月の期間は1,416室の増加となった。
横浜市のビジネスホテルの部屋数の推移は、施設数の推移とは大きく違った動きとなっている。施設数の推移では、少なからず影響があったかのように推察されたが、コロナ禍の期間に大きく部屋数が増加していることを考えると、増加施設数は少なかったが、大型施設の建設が行われ、部屋数が大幅に伸びたと視察され、そのことは、先に述べた平均の部屋数でも表れている。
また、沈静化した後の2022年5月以降の方が増加ペースはさらに上昇した結果となった。
集計日 |
施設数 |
増減 |
2019年4月 |
10,867 室 | |
2020年1月(コロナ禍) |
11,044 室 |
+ 177 室 |
2022年5月(沈静化) |
12,159 室 |
+ 1,115 室 |
2024年7月 |
13,575 室 |
+ 1,416 室 |
出典:メトロエンジンリサーチ
横浜市の既存ビジネスホテル稼働率の推移
出典:メトロエンジンリサーチ
神奈川県の既存ビジネスホテルの稼働率は、全国の稼働率と同様にコロナ禍の影響を色濃く受けた推移となっており、グラフからもコロナ禍(2020年1月〜2022年5月)の影響は読み取れ、2022年の5月以降から緩やかに回復基調となっていることが確認できる。
具体的な神奈川県の稼働率推移は、コロナ禍以前の2019年は年間平均83.9%、コロナ禍の2020年・2021年は年間平均50.1%・52.3%まで落ち込んだが、沈静化の兆しが見えた2022年は年間平均65.9%、2023年は年間平均75.7%まで上昇しており、コロナ禍以前の水準にかなり近い稼働率まで回復を見せている。
まとめ
神奈川県のビジネスホテルの現状は、施設数はあくまでデータ上はコロナ禍以前とコロナ禍での推移に変化はみられなかった。一方で部屋数の推移は、コロナ禍でも大きく上昇しており、大型施設の開業など特別な要因があったことが推察できた。
もっともコロナ禍の影響を図りやすい稼働率の推移では、全国同様に大きく影響を受けたことが読み取れたが、その後の回復も早く、2023年の年末には、コロナ禍以前の稼働率に近づくところまで回復してきたことが読み取れた。
特筆すべきところは、神奈川県の稼働率は常に全国平均を上回る推移をしており、直近の記事でも述べた通り、再開発プロジェクトに関連した大型施設の建設が進むポテンシャルが十分にある人気の都市であることが示されている。
こちらの内容は「2024年8月最新!横浜市の新規開業施設を徹底解説」の記事内で詳しく解説しているので、ぜひご拝読いただきたい。
関連記事