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I.Aホテルズが破綻「クインシーズイン豊橋」など運営

(株)I.Aホテルズ(資本金2000万円、東京都台東区)は、このほど破産手続き開始決定を受けた。訪日外国人向けホテル「クインシーズイン豊橋」(愛知県豊橋市札木町66-1、140室)などを運営していたが、2018年9月の台風被害で経営が悪化した。負債総額は、約12億2300万円。

台風による宿泊キャンセルなどから資金繰りが悪化

2019年3月27日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請していた、(株)I.Aホテルズ(資本金2000万円、東京都台東区浅草1-27-10、代表 田中豊人氏)は、2019年4月2日に保全管理命令を受けていたが再生手続き廃止となり、2020年2月4日に破産手続き開始決定を受けた。

同社は、2015年5月に設立したホテル運営業者。浅草などで雑貨店、ホテルを運営していた(株)わけあり本舗(台東区、2019年3月民事再生法申請)の関連会社。

愛知県豊橋市内の「クインシーズイン豊橋」のほか、静岡県や山梨県などで外国人旅行客向けホテルを運営し、これらのホテルが国内主要空港からのアクセスが良好なことや、高速のインターチェンジからも比較的近いことから売り上げは順調に伸長。2018年4月期には年収入高約13億994万円を計上していた。

その後も、経費の抑制や接客サービスの充実、設備の充実を図るなどして稼働率アップに取り組んできた。

しかし、グループの旅行会社(株)日本の旅エンジョイ(台東区、2019年2月破産開始決定)が海外企業からの売掛金の回収難により資金繰りが悪化し、同社が貸し付けていた約4500万円が返済不能となる事態が発生。リース料やグループ会社からの借入負担も過大となっていた。

こうしたなか、2018年9月の台風により、外国人客の宿泊予約が半数以上キャンセルとなるなどして経営が急激に悪化。2019年3月に、わけあり本舗と同時に東京地裁へ民事再生法の適用を申請したが棄却され、破産へ移行することとなった。

民事再生法の申請時の負債は、債権者約182名に対し約12億2300万円。

東京商工リサーチ帝国データバンクが報じた。

愛知県豊橋市ホテル展開状況

メトロエンジンリサーチによると、豊橋市には宿泊施設が44、部屋数にして2,729室が提供されている。

クインシーズイン豊橋は140室で同市内では6番目の客室規模を持つホテルで現在は営業を停止している。

同市内では「くれたけインプレミアム豊橋」が200室で2021年10月に開業を予定している。

「平成30年台風第21号」は、2018年8月28日に発生し、9月4日に日本に非常に強い勢力で上陸し、近畿地方や東海地方を中心に甚大な被害を出した。

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