観光庁宿泊旅行統計調査によると、本年6月の延べ宿泊者数は、3,957万人泊、前年同月比+3.2%、6月として過去最高値。客室稼働率も59.5%で、6月として過去最高値となった。都道府県別では東京がトップ、2位大阪、3位北海道となり、青森が東北トップの10位につけた。
6月日本人、外国人とも延べ宿泊者数が増加
本年6月の延べ宿泊者数(全体)は、以下の表の通り、3,957万人泊で、前年同月比+3.2%となり、6月としては調査開始以来の最高値となった。
また、日本人延べ宿泊者数は、前年同月比+0.2%、 外国人延べ宿泊者数は、745万人泊で、前年同月比+19.1%と日本人、外国人ともに宿泊者数が増加した。外国人延べ宿泊者数は6月としては調査開始以来の最高値であった。
出典:観光庁宿泊旅行統計調査
日本人の延べ宿泊者数は、以下のグラフの通り、前年同月比で減少が続いていたが、6月は梅雨のため観光オフシーズンとして絶対数は低調ながら、前年同月比で昨年11月以来7ヶ月ぶりに増加に転じた。
出典:観光庁宿泊旅行統計調査
客室稼働率、59.5%、6月過去最高
本年6月の客室稼働率は全体で59.5%であり、6月としては調査開始以来の最高値となった。施設タイプ別の値としても、以下の表の通り旅館、リゾートホテル、ビジネスホテル、シティホテル、簡易宿所の全てのカテゴリーで前年同月比でプラスを記録した。
出典:観光庁宿泊旅行統計調査
また、以下のグラフの通り施設タイプ別の稼働率推移では依然として、シティホテルが高い稼働率で首位を保ち、ビジネスホテルがこれに続いた。リゾートホテルや旅館はいずれも全体の平均を下回ったものの、前年同月比2.5%を超えるプラスで回復基調を示した。
出典:観光庁宿泊旅行統計調査
首位東京、大阪2位、北海道3位、東北トップは青森
都道府県別の稼働率では、東京都が全体で79.9%と全国で最も高い値となり、特にビジネスホテルが84.6%でトップ、シティホテルも85.4%と高い値となった。東京都は旅館でも52.1%でトップとなった。
また、大阪府はリゾートホテル(83.9%)でトップ、簡易宿所も61.7%で首位となり二冠となったが、全体では76.5%で東京に次ぐ2位となった。
北海道は、シティホテル(85.7%)で東京を上回り首位に立ち、全体でも70.6%で3位につけた。
4位は愛知県(69.0%)
5位は千葉県(68.9%)、福岡県(同率)
7位は沖縄県(66.6%)
8位は広島県(65.8%)
9位は神奈川県(63.7%)
10位は青森県(63.0%)
となった。
10位に入った青森県は延べ宿泊者数で前年同月比+10.9%と大きく伸長。青森空港発着の国際線の充実や北海道新幹線開業により北海道と組み合わせた旅行先として、訪日外国人旅行客が増加しており、東北では最も多くの外国人が訪れ、延べ宿泊者数や稼働率の向上に好影響を与えている。
最下位の47位は長野県(33.4%)、46位は和歌山県(38.8%)、45位は新潟県(39.1%)といずれも40%を切って低迷した。
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