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訪日外国人旅客呼び込みへ、旅客船事業の制度運用を弾力化

国土交通省海事局は、事業者の創意工夫による海事観光振興に資するため、旅客船事業の制度運用を弾力化する「インバウンド船旅振興制度」を本年4月から創設する。この枠組により、旅客船事業における新規航路開設等の新サービス創出が期待され、いっそう魅力ある海事観光の実現に繋がるという。

観光航路活性化に向けた「インバウンド船旅振興制度」の創設

国土交通省では、「明日の日本を支える観光ビジョン」に位置づけられている、訪日外国人旅客数を「2020年に4,000万人」という政府目標の実現に向けて、インバウンド対応を主とした観光振興に向けた取組を強化。

このため、2016年4月から3年間、「船旅活性化モデル地区」制度によって、観光利用に特化した航路の旅客船事業の制度運用を試験的に弾力化したところ、今般、その結果を踏まえ、2019年4月以降において、事業者の創意工夫による海事観光振興に資するため、旅客船事業の制度運用を弾力化する「インバウンド船旅振興制度」を創設することとした。

近年、インバウンド旅客の個人旅行(FIT)化が進展しているところ、旅客船事業においても、新たな観光航路の開設や需要の変動に対応した運航を柔軟に実行することで、FIT需要を効果的に取り込むことが望まれる。

現行制度においては、柔軟な運航を前提とした事業形態については、生活航路を運航する事業形態との関係から、運航する航路等に関し一定の枠組みが存在している状況。

このような状況を踏まえ、今般、一定の条件を満たす観光航路につき、「人の運送をする不定期航路事業」において同一航路を年間30日間運航できるようになるとともに、「一般旅客定期航路事業」において予約状況に応じた柔軟な航路変更ができるようになり、インバウンド等の観光需要に柔軟に対応した旅客船の運航が可能になる。

これにより、新規航路開設等の新サービス創出がより柔軟に可能となることで、旅客船を活用した観光ルートの多様化や海事観光のバリエーションの豊富化、さらには観光を通じた地域活性化が期待される。

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