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稚内サンホテルが自己破産、北海道地震で予約キャンセル

稚内サンホテルは、このほど旭川地裁へ自己破産を申請、9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響から観光客を中心とした宿泊予約のキャンセルが相次いだことで先行きの見通しが立たなくなった。北海道胆振東部地震関連の倒産は4社目で、同震災関連のホテル業における倒産は初めて。

出典:稚内サンホテル

負債5億2,000万円、震災の影響が響く

帝国データバンクによると、(株)稚内サンホテル(資本金1億5,000万円、稚内市中央3-7-16、代表大友幹岳氏)は、11月14日に旭川地裁へ自己破産を申請した。
同社は、1974年(昭和49年)2月創業、78年(昭和53年)5月に法人改組。経営する「稚内サンホテル」(客室数70室)は、地元経済界の要望を受けて開業したもので、JR稚内駅から一番近いホテルをアピールポイントとして徒歩約2分に立地。フェリーターミナルや繁華街にも隣接しており、団体ツアー客などを中心に2002年2月期には年収入高は約4億4,800万円を計上。地場中堅上位規模のホテルだった。
その後は、個人消費の低迷や同業者との競合から集客の落ち込みとそれに伴う単価引き下げを余儀なくされていたうえ、東日本大震災の発生以降は団体客も減少。2018年2月期の年収入高は約1億8,800万円にとどまり、欠損計上が続いていたうえ、過去の設備投資に伴う借入金が重荷となり、厳しい資金繰りが続いていた。
こうしたなか、9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響から観光客を中心とした宿泊予約のキャンセルが相次いだことで先行きの見通しが立たず、今回の措置となった。
負債は約5億2000万円。
北海道胆振東部地震関連の倒産は4社目で、同震災関連のホテル業における倒産は初めてだという。

北海道稚内市ホテル展開状況

メトロエンジンリサーチによると、北海道最北端の稚内市には宿泊施設が46、部屋数にして1,459が提供されている。

稚内駅や南稚内駅周辺に多くのホテルが集中して展開している。

同ホテルは70室で同市内では6番目の規模の宿泊施設だった。現在同ホテルは、新規の予約を受け付けていないが、同ホテルの他に営業停止中の宿泊施設は確認できなかった。

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