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栃木県の旅館8軒で無断キャンセル 約278万円で和解

11月6日、栃木県の温泉旅館8施設が宿泊予約を無断キャンセルされ損害をこうむったとして、千葉県柏市の女性経営者ら3人に賠償を求めていた件で、女性が旅館に対し計約278万円を支払うこと条件に、宇都宮地裁大田原支部にて和解が成立した。

訴状によれば、女性は経営するスナックの男性従業員2人に慰安旅行で泊まる宿泊施設の予約を指示した。従業員たちは2019年8月から11月と、2020年1月に、宿泊人数8~10人の予約を入れる。しかし当日に旅館を訪れることはなく、計約278万円の被害が出た。宇都宮地裁大田原支部は指示を出した女性に対し請求額を支払うよう求め、女性は責任を認め和解を申し出ていた。

和解の条件として、訴状には旅館側に損害金の278万円を分割で支払うこと、施設側に対し謝罪を行うことが盛り込まれていた。賠償金は、予約をした男性従業員と連帯で支払うという。

ホテルや旅館での無銭宿泊はかねてから問題になっていた。無断キャンセルでは、予約で埋まった分の機会損失に加え、食事付のプランでは材料・人件費も損失になる。インターネットによる予約が増え、手軽に複数の施設を予約できるようになったことから、キャンセルする側の罪悪感が薄れていることも問題の一因だと思われる。

原告である「湯守田中屋」の田中佑治専務は、今回の結果に対し、「問題に一石を投じることができた」と語った。

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