横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズでは、9月末のSDGs週間に合わせ、持続可能な社会の実現を目指した様々な取り組みを行っている。SDGsが採択された9月25日の「Global Goals Day」を含む1週間、世界中でSDGsに対する意識を高めるためのイベントが開催されるが、横浜ベイシェラトンの経営理念「Best Smiles for You」とSDGsの理念「誰一人取り残さない」には共通点が多く、持続可能な社会を目指す上での重要な指針となっている。
横浜駅西口を拠点とする横浜ベイシェラトンは、地域社会との連携も重視している。2008年より導入された「ヤサイクル」と呼ばれる食品廃棄物リサイクルの取り組みでは、ホテル内のレストランや宴会場で発生した食品残渣を堆肥化し、その堆肥を用いて神奈川の農家で栽培された野菜をホテルの料理に活用するという、食の循環を生み出す仕組みを構築している。この取り組みは、地域の農家とのつながりを深め、地産地消を推進する重要な要素となっている。2021年からは、オールデイブッフェ「コンパス」にて、神奈川産の食材をふんだんに使用した「神奈川朝食」を提供し、地域の食文化の発展にも寄与している。
さらに、横浜ベイシェラトンは、横浜市が推奨する「横浜農場」というプロジェクトに賛同し、横浜市内で生産される新鮮な農畜産物の利用を積極的に進めている。横浜市が創設したSDGs認証制度「Y-SDGs」においては、2022年に最上位の「Supreme」認証を取得しており、地域に根ざした持続可能な取り組みを評価されている。
食品ロス削減のための具体的な取り組みとしては、2008年に開始した「ヤサイクル」に加え、三浦市の農家で収穫された大根を活用した「大根ポタージュde元気」を開発している。この商品は、農家で廃棄予定であった大根を使用し、食品廃棄物の削減に貢献するだけでなく、その美味しさを広く認知させる役割も果たしている。また、ペストリーショップ「ドーレ」では、売れ残ってしまったバゲットをラスクに再生して販売するなど、再利用の取り組みも行っている。
エネルギー面でも環境に配慮しており、横浜市が提供する市内の家庭における太陽光発電に由来した再生可能エネルギー「はまっこ電気」を導入することで、館内で使用する電力の一部を再生可能エネルギーに切り替えている。さらに、客室では、サトウキビ由来のバイオマス素材を使った歯ブラシやスキンケア製品など、環境にやさしいアメニティを提供している。
横浜ベイシェラトンのこうした取り組みは、持続可能な社会を目指すだけでなく、地域との共生や食文化の発展に貢献するものであり、今後もさらに広がっていくことが期待されている。