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【夏祭りシーズン到来!④】土佐よさこい祭り、高知市客室在庫状況ー連載コラム

8月9日(木)-12(日)まで高知県高知市でよさこい祭りが開催される。高知市における同祭期間と今夏の客室在庫状況とは。また、連載の最後にコラムとして客室在庫の機会損失とレベニューマネジメント、祭りと宿泊施設の社会的役割、についてを合わせてお送りする。

高知市の客室在庫状況
メトロエンジンリサーチによると、高知市には現在宿泊施設が81、客数にして5,183が提供されている。
高知市のよさこい祭り開催期間と今夏の客室在庫状況は以下の通りである。

出典:メトロエンジンリサーチ

上記のグラフの通り、よさこい祭りが開催される8月9日(木)-12(日)の期間は高知市の客室在庫は完全に底をついていることがわかる。また、夏休み期間であるにも関わらず、平日においてはシングルとセミダブルを中心として、空室が多く目立っており、平日の稼働率は40%程度に低迷する予測だ。
他方で、同祭期間だけでなく、土日の休日については客室在庫がほぼ底をついており、両極端な状況にあることがわかる。
また、高知市の周辺には、東の南国市に宿泊施設数が7・部屋数257、西の土佐市に宿泊施設数5・部屋数89があるがいずれも少なく、高知市でのホテルの不足を周辺都市でカバーできるほどの客室を提供することはできないことから、同祭期間に宿泊施設を確保できずに参加を断念した人も多いとみられる。

客室在庫の変動による機会損失を防ぐ
連載の夏祭りの客室在庫の分析から、夏祭りの開催地において夏休み期間にもかかわらず平日においては稼働していない部屋が一定の数あり、半面祭りの催事期間においては客室在庫が底をついていることがわかった。
祭りなどの催事においては、需給バランスが平時とは大きく異なる。こうしたニーズの大きな変動に対して対処しながら利益を最大化するためには、レベニューマネジメントが果たす役割が大きく、ダイナミックプライシングを導入することで、宿泊施設は平日における客室の余剰や催事における客室不足による変動を抑えることで機会損失を防ぐことが可能となる。
例えば、祭り以外の観光にも興味があるという観光客は祭期間以外に安く宿泊できれば、そちらを選択するかもしれなく、祭りこそが唯一無二の目的という観光客は強く宿泊を希望するので金額が高くても宿泊滞在を選択するだろう。
ニーズの変動を正確に捕捉し価格を変動させる視点を導入することは、宿泊先についてよりそれぞれの観光客のニーズに沿って対応することにもなり、より多くの宿泊を希望する観光客に宿泊の機会を最大限に提供することになることも注目すべきポイントだろう。

祭りと宿泊施設の社会的役割
長い歴史を経て続いてきた日本の夏祭り。
祭りでは、地域社会が紡いできた伝統とそれを引き継ぐ人たちの過去と未来をつなぐ「縦」の時間の流れと今を生きる世代が共同体として地域で「横」につながる、縦横の軸があり、地域の絆を深めている。
祭りでの共飲共食、いわゆる「同じ釜の飯を食べる」行為や、威勢の良い声の掛け合いがたくさんの人々の心をつなげていく。
そうしたつながりが災害の多い日本の社会において、社会資本として緊急時にも結束を高める役割を果たしてきた。
宿泊施設は、そんな祭りを遠方から訪れ参加しようとする人々をもてなし、歓待している。それは祭りを地域社会の外の輪へとさらに広げ「開かれた共同体」とし、祭りの社会的関係を県外や国外にも広げる大切な役割を担っていることを意味している。
宿泊先の確保においてより多くの人々が楽しめるような受入態勢を整えていくことは、経済的なメリットだけでなく、宿泊施設による祭りの輪の外部への拡大という社会的意義を高めることでもあるといえるのではないだろうか。

出典:よさこい祭り公式サイト

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