金乃竹株式会社は、神奈川県箱根で旅館5店舗および飲食店3店舗を運営しており、2023年度の予約状況に基づく「おこもり需要」の人気客室ランキングを発表した。金乃竹グループの旅館は、スモールラグジュアリーをコンセプトに8室から23室の規模で運営されている。各施設では客室ごとに異なるデザインを採用し、客室露天風呂やお部屋での食事提供などプライベートな空間を提供している。
2023年の「おこもり需要」人気ランキングでは、1位に箱根の芦之湯温泉にある松坂屋本店の「若松」が選ばれた。松坂屋本店は1662年創業の老舗旅館で、歴史ある温泉や食事、サービスが評価されている。特にインバウンド旅行客からの支持が高い。
金乃竹 塔之澤は、客室でのチェックインやミニバー無料、チェックアウト時間延長などの特典を提供するクラブフロアが中心となり、TOP10に6客室がランクインした。20代から40代のカップルや夫婦に人気がある。
売上高における人気ランキングでは、金乃竹 仙石原の「帝(MIKADO)」が1位を獲得した。このメゾネットタイプの最上級客室は、施設全体の平均客単価を引き上げる重要な役割を果たしている。
2023年はコロナウイルスの影響緩和に伴い、箱根の観光客数は大幅に回復し、インバウンド旅行客の増加が見られた。金乃竹リゾート全体の施設利用客数は前期比141%に達し、客単価も上昇した。
今後、金乃竹リゾートでは施設の高付加価値化を図り、ジム、サウナ、プールの新設やスマート化を進める予定である。また、インバウンド旅行客向けに日本の伝統や文化を体験できる環境を提供し、「Ryocance(リョカンス)」を通じて連泊需要の創出を目指す。さらに、多言語対応のサイトやAIチャット、SNSなどを活用したDX化による集客強化も進める計画だ。
金乃竹リゾートは1947年に創業され、1999年に窪澤が事業を継承。以来、施設の改善やサービスの向上に努め、人気旅館へと成長させた。ビジネスマンや遊び心ある大人たちに向けて、リュクスな空間、料理、サービスを提供し続けている。