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大江戸温泉物語グループが「ホテル木曽路」を8月1日リニューアル・オープンー元運営会社の特殊精砿は6月に倒産

大江戸温泉物語グループが、本年4月に取得したホテル木曽路をリニューアルし「大江戸温泉物語 ホテル木曽路」として8月1日に開業を予定。一方で、同ホテルの元経営会社の特殊精砿は先月名古屋地方裁判所から特別清算開始決定を受けた。負債総額は約33億5600万円で2018年上期におけるホテル経営会社としては最大の倒産となった。

既存施設を活用し、木の質感にデザインをリニューアル

「ホテル木曽路」を含め全国で35カ所の温泉宿・温泉テーマパークを運営する大江戸温泉物語は、温泉とグルメを売りとした宿泊施設や温泉施設を展開する。
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リニューアルされる同ホテルは、木曽の山々に囲まれた自然豊かなロケーションに位置する既存施設を最大限活用し、内装は木曽エリアならではの木の質感を随所に感じられるデザインにリニューアルされ、和と洋が調和した落ち着いた雰囲気となる。
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また、大江戸温泉物語流のバイキング料理を提供するため、レストラン会場が一新される。さらに、落ち着いた和モダンテイストを取り入れ、1997年の開業から76室だった客室を増室し90室とする。
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1泊2食付バイキングプラン 9,980円(税別)~、で予約はすでに5月より開始されている。
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長野県南木曽町のホテル出店状況
南木曽町は、江戸時代の五街道のひとつ、中山道の発展とともに宿場町として栄え、今なお当時の面影を残す木曽路十一宿など、歴史的な雰囲気が楽しめるエリア。長野県観光部山岳高原観光課によると、県外からの観光客も多く、自然豊かな中で天然温泉が楽しめる南木曽温泉郷を含む南木曽町エリア全体で年間約48万人が訪れている。
メトロエンジンリサーチによると、同町には宿泊施設が58、部屋数にして701が提供されている。同ホテルは72室を提供する「木曽駒高原ホテル」を上回り、104室を提供する「御岳ゴルフ&リゾートホテル」に次ぐ同町で2番目の規模のホテルとなる。

元運営会社の特殊精砿は倒産ー災害を機に経営が悪化
東京商工リサーチによると、同ホテルを開業した元運営会社である特殊精砿は6月21日、名古屋地方裁判所から特別清算開始決定を受けた。負債総額は2017年3月期決算時点で約33億5600万円。
同社は1972年に創業し、長石の採掘をはじめとするセラミック関連事業を展開していた。その後、1989年に長野県木曽郡の採掘跡地で温泉が湧いたことに端を発して、温泉リゾートをベースにした事業に軸足を移し、長野県で観光ホテル「ホテル木曽路」、ドライブイン「木曽路館」、オートキャンプ場、ホテル別館「桜苑」へと経営を広げた。
しかし、同町で2014年夏から秋にかけて相次ぎ発生した土石流災害や長野県、岐阜県にまたがる近辺の御岳山の噴火の影響により、同社はドライブイン「木曽路館」を閉鎖、ホテルからも客足が遠のき、売上が大幅に減少した。
リゾート施設の開設などの事業拡大による借入金の返済が困難となり、同社は本年1月に会社分割によりホテル事業をホテル木曽路温泉に譲渡した上で、3月末に株主総会の決議により解散していた。
帝国データバンクによると、同社の負債総額は2018年上期の倒産会社のなかでも28番目の大規模なものであり、ホテル経営会社としては2018年上期で最大の倒産(ゴルフ倶楽部を除く)となった。

同ホテルは、リニューアルまでの期間、閉鎖されているものの、メトロエンジンリサーチのレビュー分析によると元々顧客からの評価は、良質な温泉により高いものを受けていた。同町の土石流や御岳山噴火による災害からの復興の観点からも、リニューアル・オープン後の同ホテルの動向に注目していきたい。


出典:大江戸温泉物語グループ

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