桜開花予想発表!
桜の季節は日本の春を象徴する美しい時期である。今年も、日本気象協会は「2024年桜開花・満開予想(第6回)」を3月27日に発表した。
春分の日前後には寒気の影響を受け、3月後半も冷たい雨が続いた影響もあり桜の成長が遅れたが、3月末の週末には最高気温25度に迫るような陽気も予想されている。この発表によると、桜の開花や満開は全国的に昨年よりも大幅に遅れ、東京では3月29日に開花し、4月4日には満開を迎えるとされている。大阪では31日の開花に始まり、4月6日に満開と予想されている。
インバウンドにも注目される「日本の桜」
この桜の開花が近づくにつれ、Google Trendsでの「Sakura Japan」や「Cherry blossom japan」といったキーワードの検索数が去年末から全体的に右肩上がりに増加しており、インバウンド層からの注目度も高まっていることがうかがえる。この事実は、日本の桜が世界的にも高い関心を持たれている観光資産であることを示している。
桜の経済効果
さらに、お花見の経済効果について関西大学名誉教授の宮本氏は、「昨年のセリーグでの阪神優勝の経済効果は約872億円であったため、今年のお花見の経済効果約1兆1,358億7,149万円と同等の経済効果を生むには、阪神は13回優勝する必要がある。」と述べている。この桜の季節が、わずか2ヶ月足らずで日本経済に与える影響は計り知れない。
桜シーズンのホテルの価格比較調査
さらに、桜のシーズンにおけるホテルの動向も注目される。
宿泊事業者を中心にダイナミックプライシングシステムを展開し、DXの推進や集客支援を行うメトロエンジン株式会社はこの度、桜の名所が近く交通の便も良い2つの地区(東京都千代田区・京都市下京区)について、桜シーズンのホテル価格を通常期や去年の桜シーズンと比較して調査した。調査結果は以下の通りだ。
比較対象として1月の特定の2週間を通常期として調査したが、東京・京都では今年の桜シーズンに平均で4万円を超える価格がついており、去年と比べても、京都では約23,500円の値上げとなっていて宿泊業界の桜需要に対する期待値が見て取れる。
2023年と2024年の桜シーズンを比較すると、東京では26,000円から40,800円へ、京都では30,900円から43,500円へと、それぞれ価格が1万円以上大幅上昇していることが分かる。去年と比べてコロナ禍も落ち着きインバウンドが戻る中、今年の桜シーズンの宿泊価格は特に上昇している傾向が分かる。また、この調査は3月27日時点の価格であり、今後開花直前や春にむけてまだまだ価格高騰の可能性は十分あるだろう。
桜シーズンからゴールデンウィークにおいては、通常よりも高い価格と稼働を維持するホテルが多く見られる。この急速な稼働や価格の変化に対して、レベニューマネジメントの適応が遅れると、ホテル側にとっては大きな機会損失に繋がりかねない。そのため、この時期における適切な設定はとても重要となる。
一方で、消費者にとっては、早めの予約がホテル繁忙期をお得に楽しむコツとなる。桜シーズンやゴールデンウィークにむけて、多くの宿泊施設で宿泊価格が高騰する中、価格が上がりすぎる前の早めの予約をぜひ推奨したい。