東武鉄道と東武ホテルマネジメントが、総合物流管理業務を手掛けるオー・エス・エスと協力し、訪日外国人観光客に特化した新しいサービスを提供することを発表した。このサービスは、2023年12月1日から浅草東武ホテルで実施される実証実験として開始される。
このプロジェクトの主な目的は、訪日外国人観光客の手荷物を彼らの海外の自宅まで直接配送することにある。これはオー・エス・エスが日本国内で唯一提供するサービスであり、ホテルのフロントから海外の自宅までワンストップで手荷物を配送する取り組みは、国内ではほとんど例がない。
このサービスは、お客様がお土産や不要になった手荷物を持ち運ぶ手間を省き、より快適な旅行を楽しむことができるように設計されている。サービスの流れは、ホテルのフロントでサービスに申し込み、手荷物のサイズや重さを計測し、専用サイトで配送先の情報入力と配送料の支払いを行う。その後、ホテルがオー・エス・エスに手荷物を輸送し、オー・エス・エスが国際手荷物配送の手続きを代行して、海外のお客様の自宅まで配送する。
実証実験は、2021年から実施されている「TOBU Open Innovation Program」の一環として行われ、国際手荷物配送のオペレーションや市場性、収益性を検証することを目的としている。この取り組みは、東武グループの施設の付加価値を高め、新しい事業の創出を目指している。
検証期間は2023年12月1日から2024年3月31日までを予定しており、その間、浅草東武ホテルに宿泊する訪日外国人観光客がこのサービスの対象となる。この実証実験を通じて、東武鉄道は沿線価値の向上と良質なサービスの提供を目指している。