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【南北対決】北海道札幌市 v 沖縄県那覇市 ホテル展開状況

最北の地、北海道の県庁所在地で夏冬ともに日本有数の観光地であり、東京五輪のマラソン開催も決まった札幌市、最南の地、沖縄県の県庁所在地で火災の被害があった首里城やマリンスポーツ等が人気の那覇市。南北の両観光都市のホテル展開状況をメトロエンジンリサーチにより比較分析した。

既存のホテル展開対決ードロー

まず、既存の施設数と部屋数を比較した数値が以下の通りだ。

・札幌市ー353施設、34,419室

・那覇市ー399施設、21,277室

施設数では那覇市が僅差で上回ったものの、部屋数では1.6倍以上の差をつけて札幌市が上回った。

既存施設のホテル展開マップは以下の通り。(大小の青緑のサークルは客室数規模を示す)

・札幌市

出典:メトロエンジンリサーチ

札幌市のホテル展開は札幌駅周辺のすすきのなどが所在する中央区に集中している。実際、札幌市中央区には宿泊施設が199、部屋数にして25,012室となっており、市内の部屋数の約7割を占めている。

・那覇市

出典:メトロエンジンリサーチ

那覇市では市内全域にホテル展開が行われている。特に海に面した市内中心部に多くのホテル展開が確認された。

新設ホテル開発対決ー北に軍配

続いて新設ホテル開発予定の比較が以下の通りだ。

・札幌市ー27施設、4,167室

・那覇市ー6施設、1,196室

新設ホテルでは札幌市が那覇市を圧倒した。沖縄県では比較的に宮古島などの最南部の先島諸島でのホテル開発が多いのも一因と言えよう。

新規ホテル開業マップは以下の通り。

・札幌市

出典:メトロエンジンリサーチ

既存施設と同様に、札幌駅南の中央区に新規開業の集中が見られた。札幌市中央区では新規開業予定が24施設、部屋数にして3,668室となっており、市内の部屋数の9割近くを占めた。

・那覇市

出典:メトロエンジンリサーチ

那覇市での新規開業は市内中央部に多く確認されたものの、那覇空港付近でも開業が見られ比較的分散した。

1km2あたりの部屋数対決ー南に軍配

密度を比較する際にまず大前提として、札幌市は1,121km²という広大な面積を有していることに触れよう。札幌市は都市と山岳部が隣接しており、南部はヒグマが出没するほどの自然が溢れている。

他方で、那覇市は39.98 km²となっており、札幌市の約1/30の面積にすぎないのだ。

このため1km2あたりの部屋数は比べるべくもなく、那覇市に軍配があがる。

そこで札幌市中央区(46.42km²とそれでもなお那覇市より大きいのだが)と那覇市の1km2あたりの部屋数を比較してみよう。

・札幌市中央区ー539室

・那覇市ー526室

両者は非常に僅差の数字となった。

同じ観光都市の両市だが、南北に長い日本列島にとって両者は気候条件、歴史、文化が大きく異なる。その異質さが日本の観光に大きな多様性という資産をもたらしている。

札幌市では今後、急遽決まった東京五輪のマラソンと競歩の開催に向けて急ピッチで準備が進められる。また、那覇市では火災被害にあった首里城の再建に向けた取り組みが始まる。2020年も両都市に注目していきたい。

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