人材派遣業の(株)ヒトビット(所在地:神奈川県藤沢市藤沢)は、10月21日までに事業を停止し、自己破産の準備に入った。
同社は、1969年6月創業、80年7月に法人化。ホテル、旅館、レストラン、宴会場向けに配膳人、さらに病院等の官公庁施設向けに調理人を派遣する事業を手掛けていた。
神奈川・東京の主要ホテルにおける人材サービスのパイオニアとして、登録スタッフの数は7000人を超えていたこともある。取引企業は一流企業を中心に大手・地場企業400社以上。大手ホテルチェーンなどを得意先とし、2011年6月期の年収入高は約6億4900万円を計上していた。
しかし、その後は受注減少から厳しい経営状態に陥り、19年6月期の年収入高は約3億6千万円にまで落ち込んでいた。今年に入り全国各地で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大。派遣先がホテルなど宿泊業が主だったため同社の売り上げも急減。業績低迷に伴い事業継続を断念、今回倒産の事態となった。
負債は推定2億円。担当弁護士には、木本亮弁護士(コスモス法律事務所)が任命されている。