全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(以下、全旅連青年部)が自民党衆参両院の国会議員に対し、Go To トラベルの早期再開や、観光地・観光サービスの高付加価値化補助金の事業継続などを含む、「宿泊事業者に対する継続的な支援要望」を提出した。
約150名の若手経営者が参加
要望活動には、約150名の宿泊施設若手経営者が参加。370名を超す自民党衆参両院の議員に対し、「宿泊産業がコロナ禍を乗り越え、日本経済復興と観光立国の実現に向け、先導役を担う」という決意と共に強い思いを訴えた。
要望内容は以下の通り。
- Go To トラベルキャンペーンの早期再開と期間延長、予算拡充
- 地域一体となった観光地・観光サービスの高付加価値化補助金の事業継続と複数年度化
- 雇用調整助成金の延長・受給条件の見直し
- 国土強靭化のための災害時の受け入れ施設となる宿泊施設の整備
- 拡縮補助事業の創設・拡充、各種制度に対する「宿泊業」の重点項目への追加
多くの宿泊施設が休業等による事業停止に伴う損失補填のため、新規借入を繰り返しながら耐え忍んできたが、全旅連青年部が2021年10月に全国の宿泊施設を対象に行った調査によると、コロナ禍での新規借入だけでも平均債務償還年数は17.5年という統計が出ている。仮にコロナ以前の売上に戻ったとしても、17.5年間の利益は全て債務返済に充てなければならないという危機的状況だ。
全旅連青年部は、宿泊産業における新型コロナウイルス感染症拡大の長期化による影響は甚大で、多くの事業者が現在の状況での事業継続に強い危機感を抱いていることや、宿泊産業は地域経済の「核」とも言える産業であり、他業種と比べて地域経済に与える影響は非常に大きいことなどを訴えている。