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和歌山のホテルにて、料理長らを収賄容疑で逮捕

和歌山県のホテルで、食材を納入する業者から現金を受け取ったとして、収賄の容疑で料理長の佐藤喜一郎ら5人が逮捕された。

佐藤容疑者は公立学校共済組合が経営する「ホテルアバローム紀の国」の総料理長を務めていた。佐藤容疑者は今年1月、兵庫県宝塚市の食品会社から食材の納入先に選ぶ見返りとして、現金34万円を受け取った。また、同ホテルで和食料理長を務める田村容疑者は、今年7月から8月にかけ、和歌山市内の鮮魚取扱業者から10万円を受け取ったと見られている。佐藤容疑者は同ホテルで和食の食材を、田村容疑者は魚介類の購入先を決める権限を一手に握っていた。複数の取引先がある中、両容疑者は10年以上ににわたり今回賄賂を受け取った2業者との取引を優先していたという。

また和歌山県警は、贈賄の容疑で、宝塚市で食品会社の社長を務める合原浩司容疑者、同社の営業部長の井上元容疑者、和歌山市の鮮魚店経営者の尾崎洋子容疑者らの3人を逮捕した。

調べに対し、5人は容疑を認めているという。さらに佐藤、田村の両容疑者は「10数年前から月々の売り上げの数パーセントを受けとっていた」とも供述しており、警察は動機や余罪をふくめ、さらに調査を進めていく。

容疑者らが勤務していたホテルを経営する「公立学校共済組合」は、全国の公立学校の教職員とその家族の生活の安定と福祉に寄与すべく、公務の能率的運営に資することを目的とした組合。構成員は公立学校と教育委員会の職員からなる。「ホテルアバローム紀の国」は、同組合が担う福祉事業「公立共済やすらぎの宿」に登録されていた。

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