新型コロナウイルス感染症の5類移行後、国内旅行をした人の割合は約3割となり、旅行需要の回復傾向が見られる。毛髪・美容・健康のウェルネス事業をグローバル展開する株式会社アデランスは、全国の20～60代の男女520名を対象に「旅行時のヘアケアに関する意識調査」を実施し、傾向を発表した。
はじめに、旅行者の約4割がヘアブラシ・シャンプーを持参していることが確認された。これは、多くの人々が旅行先でのヘアケアに特別な意識を持っていることを示している。
特に女性はヘアブラシ、シャンプー、コンディショナーやトリートメントを持参する傾向が高く、４位にはヘアアイロンがランクインした。男性では全体的に持参率が低い傾向が見られた。
旅行者がシャンプー等のヘアケア用品を持参する主な理由は、自身の髪質に合ったものを使用したいという意識が強く、またドライヤーに関しては使用する機種による仕上がりの差にこだわる旅行者が少なくないことが明らかになった。
さらに興味深いのは、宿泊先を選ぶ際の付加価値に関する認識だ。旅行者の約半数が「備付けのドライヤーが高性能」をプラスポイントとして挙げている。これは、宿泊施設側としては大きなヒントとなるだろう。また、年代によってもニーズの違いが顕著で、20・30代は高性能なドライヤーを、40・50代はスキンケアグッズの充実を求めていることが分かった。
以上の調査結果は、宿泊施設は客室におけるアメニティの提供を再考するための注目したい情報といえる。特に高性能なドライヤーや質の高いシャンプー・トリートメントの提供は、旅行者からの高評価を得るための鍵となるだろう。さらに、年代別のニーズに応じてアメニティを提供することで、多様な顧客層からの支持を集めることができると考えられる。総じて、旅行者のヘアケアに対する高い意識を踏まえたサービスの提供は、宿泊施設の競争力を高める重要な要素となるだろう。