台風21号や北海道胆振東部地震に際して、外国人旅行者への情報提供が十分ではなかったとの指摘に対して、観光庁は「非常時の外国人旅行者の安全・安心確保のための緊急対策」を決定した。
非常時における外国人旅行者の安全・安心の確保
台風21号や北海道胆振東部地震に際しては、外国人旅行者への情報提供が十分ではなかったとの指摘があった。
これを踏まえ、政府は観光戦略実行推進会議において、9月21日の同会議で安倍総理から示された方針に基づき、「非常時の外国人旅行者の安全・安心確保のための緊急対策」を9月28日に決定した。
「非常時の外国人旅行者の安全・安心確保のための緊急対策」の主な項目は以下の通り。
・ いつでもどこでもつながる体制の確立
・ 災害発生時等の鉄道における情報提供
・ 災害発生時等の空港における情報提供 等
これに基づき、観光庁としては、災害等の非常時においても外国人旅行者が安心して日本を旅行できるよう、JNTOコールセンターの365日、24時間の多言語対応体制の確立など、関係省庁・機関とも連携して、様々な場面における外国人旅行者の情報入手手段の多重化を図っていく考え。
災害時、宿泊施設への働きかけ
宿泊に関しては、国民生活センターや消費生活センター等において、訪日外国人の宿泊キャンセル、催物の中止、配送遅延等の災害時の消費者トラブルに対して、多言語対応を促進するなど外国人向けの消費生活相談体制を充実する。
また、北海道胆振東部地震の際に、宿泊客の退室を求めた事案があったこと等に鑑み、北海道庁、札幌市及び北海道運輸局において宿泊施設の災害時の対応について検討し、今後の対応について検討を行うとともに、観光庁から宿泊関係の全国団体に対して当該検討結果を踏まえて適切に対応を求める旨の周知を実施する。
さらに、観光施設・宿泊施設向けに作成した災害時における訪日外国人旅行者対応マニュアルを普及促進することなどが定められた。