10月13日、徳島県で実施されている観光促進キャンペーン「とくしま応援割」の助成金を不正に受給したとして、徳島市内の宿泊施設経営者ら3人が逮捕された。
「とくしま応援割」の助成金を不正受給したとして逮捕されたのは、徳島市内に住む宿泊施設経営者の石田悦久、母親の石田尚美、会社役員の神崎昌紀の3人。
徳島中央署の調べによると、今年6月、石田悦久容疑者は彼が経営する旅館に、母の尚美容疑者ら12人が5泊、神崎容疑者ら12人にが5泊利用したという虚偽の宿泊証明書を発行し、事務局に助成金を申請。計60万円を不正受給したとみられている。
「とくしま応援割」は、新型コロナウイルスで需要が低迷する県内の観光業界を促進するために徳島県が実施した助成事業。
同事業では、県内の宿泊施設を利用した県民に対し、1人1泊あたり5,000円が支給される。今年の6月から8月末にかけて行われ、のべ4万1,900人の申請を受け付けた。
実際の申請にあたっては、利用者が県の特設サイトから宿泊証明書をダウンロードし、ホテルや旅館で押印してもらってから事務局に書類を提出することで助成金を振り込まれる、という仕組みだった。
県商工労働観光部の栗田次長は、この制度を「互いの信頼関係で成り立っており、宿泊施設が押印した宿泊照明書を提出されてしまうと、まず信用する状況にある」として、不正受給が発生したことは非常に残念だと語った。
「とくしま応援割」は今年12月より第2弾を開始する予定。県は再発防止に向け、事業の審査体制の見直しを図るという。