株式会社タイミーは、インバウンド需要の回復に伴い人手不足に直面しているホテル業界におけるスキマバイト利用の実態レポートを公開した。
2023年12月、ホテル業界のスキマバイト募集人数は過去最高を記録している。
観光庁の「宿泊旅行統計調査」によると2023年11月の延べ宿泊者数は新型コロナウイルス流行前の2019年同月比で7.9%増加した。これは外国人宿泊者数の増加が大きく寄与しており、日本政府観光局（JNTO）も2023年11月の訪日外国人旅行者数が2019年とほぼ同数になったことを発表している。
帝国データバンクが発表した調査によると、正社員が不足していると感じている企業の割合で「旅館・ホテル」が業種別トップを占め、非正社員の人手不足割合においても同業種が2位となっている。これに対応し、タイミーに掲載されたホテル・旅館の求人数は2023年12月に過去最高を記録し、ホテル・旅館の事業所数は前年同月比で約4.2倍に増加した。
近年はホテル・旅館の新規開業も増加しており、株式会社帝国ホテルや株式会社星野リゾートなどが新規開業を予定している。これらの新規開業に伴い、スキマバイトの活用例も見られるようになった。例えば、開業前や開業時からの人員計画にスキマバイトを取り入れることで、人材不足の解消に効果を発揮している。
地域別では、関西エリアや北海道エリアでの募集人数の伸びが顕著であり、2023年12月は過去最高を記録した。特に関西エリアでは、「EXPO 2025 大阪・関西万博」の開催に向けた宿泊需要の増加が予想され、タイミーはこの地域での支援を強化している。北海道では自治体との連携を進め、スキマバイトの普及を促進している。
ホテル業界の人材不足解消に向けて、タイミーは新しい活用方法の開拓や地方自治体、観光協会との連携を進め、業界の課題解決に取り組んでいる。