帝国データバンクによると。2021年3月5日16時時点で、新型コロナウイルスの影響を受けた倒産<法的整理または事業停止(銀行取引停止は対象外)、負債1000万未満および個人事業主を含む>が全国で1116件確認された。
「ホテル・旅館」の倒産は79件
倒産の内訳は法的整理1000件(破産947件、会社更生法1件、民事再生法45件、特別清算7件)、事業停止116件となっている。
負債総額は4193億5600万円で1億円未満の小規模倒産が599件(構成比53.7%)を占めている。一方、負債100億円以上の大型倒産はエアアジア・ジャパン(株)など4件(同0.4%)が発生した。
発生月別では2021年1月が130件で最多、次いで2020年12月が123件、2020年6月が111件と続いている。また2021年は累計で242件確認されている。
第1号となったのは、北海道栗山町に本社を構えコロッケ製造などを手がけていた北海道三富屋(株)。同社が2020年2月25日に裁判所から破産手続き開始決定を受けたことを翌26日に確認したことだった。以後、確認日ベースでの累計件数は、2020年4月27日に100件、9月8日に500件、2021年2月5日に1000件と増え続け、3月5日16時時点で全国に1116件(法的整理1000件、事業停止116件)となっている。
業種別では「飲食店」の175件が最も多く、「建設・工事業」が95件、「ホテル・旅館」が79件、「アパレル小売」が65件、「食品卸」が56件と続いている。
都道府県別では「東京都」の269件が最多で、「大阪府」が109件、「神奈川県」が64件、「静岡県」が54件、が兵庫県」が48件、「愛知県」が47件、「北海道」が46件と続く。東京と大阪で33.9%を占める結果となっている。
新型コロナウイルス感染症対策として、1都3県への緊急事態宣言の発令が続いており、全国で一時停止となっている「Go To トラベル事業」も停止が継続されている。ホテル・旅行業がさらなる窮地に立たされることがないよう、Go To トラベルの早期再開をはじめとする公的な支えが必要だ。