沖縄県の情報通信関連産業の拠点である「沖縄IT津梁パーク」内に設けられた株式会社タップの「タップホスピタリティラボ沖縄(THL)」は、観光・宿泊産業の生産性向上を実現するためのDX(デジタルトランスフォーメーション)実証実験施設として6月30日に開業した。
THLでは「建物のDX」「メカのDX」「ソフトのDX」の3つのテーマを中心に実証や実験を進め、SDGs13項目に対応し、人とロボットの共生の実証も行う。また、地域防災協定を締結し、ラストリゾートとしても機能する。
施設内には「ホスピタリティサービス工学研究所」が設けられ、新技術の評価やリスク回避に向けた産学官連携の試みが進められる。例えば、ロボット技術を安全に宿泊業界に導入するための実証実験が計画されている。
THL館内で利用される「THL App」は、宿泊の全行程を一元管理し、個々のオペレーションを可能にする。今後、旅の前後までカバーするワンストップアプリとして発展させることが目指されている。
建物設計やロボットの運用等、ロボット導入に必要な課題を解決するための実証実験がTHLで行われ、ロボティクスとホテルの基幹システム連携、生成AIなどのソフトウェア技術などが複合的に組み合わせて適用される。
新型コロナウィルス感染症の影響を受け、宿泊業界はテクノロジーを活用した新しいサービスやマーケティング手法の開発を迫られている。そのため、THLでは「ホスピタリティサービス工学の視点」を持ちテクノロジーを活用できる「ホテルエンジニア」の人材育成も積極的に行われる予定である。
▼タップホスピタリティラボ沖縄(THL)概要
所在地:〒904-2234 沖縄県うるま市州崎14-27
敷地面積:8375.35㎡(2533.5坪)
HOTEL THL:客室(38室)/レストラン(1施設)/ホール(1施設)/セミナールーム(2室) /COWORKING(2施設)