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【岩手県】奥州市直営の宿泊施設の民間譲渡公募 優先交渉権者との協議が打ち切りに

奥州市が直営の宿泊施設の譲渡先を民間から公募していた件で、市は優先交渉権者との協議を打ち切ったことを公表した。

協議の対象となっていたのは、奥州市衣川の「旧国民宿舎サンホテル衣川荘」。同施設は老朽化が進んだため、2020年9月をもって営業を終了。市は建物を無償で譲渡するとして、譲渡先を民間から公募していた。また応募の条件として、施設利用の事業計画書を提出するよう求めていた。

選考が難航したため、市は2021年1月に条件を変更して再公募。そこには、一部施設の解体・修繕費用を市が負担することに加え、5年間で最大7,500万円の補助交付金を支払うなどの内容などが盛り込まれていた。

その甲斐あってか、4月には優先権事業者との協議が進められる。しかし事態は急転。9月2日の臨時記者会見で、市は8月末に優先権事業者との協議を打ち切ったと発表した。要因となったのは新型コロナウイルスの感染拡大だ。市は、優先権事業者が施設の利用法として提案した事業計画自体はすばらしいものだったと評価しつつも、コロナ禍の影響で資金繰りの目途が立たなかったと説明した。

市は今後も他の事業者と譲渡の協議を進めていく方針だが、いつ合意が下されるかは未定のままだ。

なお、譲受者の公募については2021年の3月をもって募集を締め切っている。現在、再公募の予定はない。

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