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志摩観光ホテル『アップアンドカミングコンテスト』で地元食材を活かした料理が光る:SDGsと地域性がテーマ

(出典:志摩観光ホテル

志摩観光ホテルは、料理技術の向上と若手料理人の育成を目的として、2020年から「アップアンドカミングコンテスト」を開催しており、今年で第5回目を迎えた。このコンテストは、未使用の食材や地元の食材を活用して、環境に配慮しつつ、来客に新しい食体験を提供することを目指している。参加者は、書類審査、実食審査、プレゼンテーションを経て、その技術と創造性が評価される。

(左から 江口 大樹(えぐち だいき)・坂口 正典(さかぐち まさふみ)・岡野 ちさと(おかの ちさと))

本年度のコンテストでは、特に地元の特産品を生かした3つの料理が入賞し、これらは期間限定でゲストラウンジにて提供されることとなった。提供期間は2024年3月20日から6月30日までであり、各作品は限定数量での提供となる。

優勝作品「伊賀産コシヒカリとレモンのタルト」は、坂口正典によって制作された。この作品では、朝食で提供される伊賀産コシヒカリをスイーツにアレンジし、牛乳やバニラエッセンスを加えることで、食感と味に変化をつけた。さらに、レモンの皮から抽出したシロップを用いることで、爽やかな風味をタルトに加えている。

準優勝作品「三重県産原木椎茸とベーコンのフラン」は、岡野ちさとが制作した。この料理は、椎茸の軸部分に焦点を当て、ベーコンや青ネギの端部を使用することで味わいに深みを出している。

特別賞を受賞した「塩キャラメルのムース キャロットオランジュ」は、江口大樹による作品で、松阪市産のりんごはちみつで作ったキャラメルムースと、人参の切れ端、南伊勢町産セミノールのジュースを用いたソースが特徴である。

樋口宏江総料理長は、このコンテストが料理人としての成長機会となるとともに、地元の産物への理解を深め、生産者の声に耳を傾ける大切さを再認識する機会であると評価している。志摩観光ホテルでは、このコンテストを通じて、伝統の味と技術の継承、そして若手料理人の向上心を支援し続けることを目指している。

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