リゾートトラスト株式会社は、独自のホテル人材開発プログラム「Pleasure(歓び)プログラム」が、任意団体「One HR」主催の「HR’s SDGsアワード2025」において、準グランプリを受賞するとともに、「志と志を重ねて」部門で最優秀賞を受賞したと発表した。
「HR’s SDGsアワード」は、企業の人事部門による優れた人的資本施策を表彰する制度で、「持続可能な個人と組織の創出」を目的としている。SDGsの理念を人事領域に応用し、個人および企業の持続可能性に資する取り組みを評価対象としている。
リゾートトラストが最優秀賞を受賞した「志と志を重ねて」部門では、個人と企業の使命や目標を共有・理解し、相互に実現を図る取り組みが評価される。同社の「Pleasureプログラム」は、そうした価値観に合致する制度として高く評価された。
このプログラムは、リゾートトラストが掲げる「ハイセンス・ハイクオリティ」「エクセレントホスピタリティ」の理念を具現化するため、2019年に導入された人材育成制度である。導入前の2017年から2019年にかけて、外部専門家と連携しながらホテル運営に関する実態調査を行い、優れたサービスの実現には、スタッフ一人ひとりの「お客様に喜んでいただきたい」という思いを尊重する組織文化が重要であるとの結論に至った。
この調査結果をもとに策定された「Pleasureプログラム」は、「Your Pleasure is Our Pleasure(お客様の喜びは、私たちの歓びです)」をコンセプトに、経営理念の浸透、パーソナライズドサービスの提供、ブランド体験の向上を目的とした8つの構成プログラムから成る。トレーニングを修了したスタッフにはライセンスが付与され、高品質で一貫性のあるサービス体制が構築されている。
2025年6月末時点で、ホテル部門のスタッフ3,000名以上が本プログラムを受講し、そのうち258名がリーダーライセンスを取得している。導入後は、顧客満足度の向上、スタッフ退職率の低下、エンゲージメント指数の上昇、自己学習時間の増加、昇格スピードの短縮といった成果が表れている。
リゾートトラストグループでは、人材を重要な財産と位置付けており、グループの成長の原動力と捉えている。中期経営計画におけるサステナブル経営の推進にあたっても、必要な人材力の維持・強化が不可欠である。同社は今後も、スタッフのウェルビーイング向上に取り組み、長く働き続けられる職場環境の整備を進めていく方針を示している。また、事業や職種を超えた人材交流やタレントマネジメントを通じて組織の活性化を図り、企業としての持続的成長と価値創出を支える強固な人材基盤の構築を目指している。