株式会社オンワードコーポレートデザインと株式会社ワークスタジオの共同プロジェクトにより、株式会社東横インの使用済み制服がアップサイクルされ、オリジナル時計へと生まれ変わった。この取り組みは、「地球の未来を考えたホテルづくり」という東横インの方針のもと、廃棄される制服を活用し、サステナブルな発展を目指す一環である。
2022年12月にフロントスタッフの制服がリニューアルされたことにより、不要となった旧制服が材料として使用された。これらの制服は細かく粉砕され、綿状に変換された後、「PANECO」と呼ばれる繊維リサイクルボードに変えられ、時計の文字盤として利用されている。このボードは、パンツやキュロットの黒系布片と、女性ジャケットのピンクやイエローの布片が混ざり合っており、一つひとつ異なる色合いや模様を持つ。これにより、どの時計も他とは異なるユニークなデザインとなっている。
これらの時計は、国内の東横インのロビー、フロント、朝食会場、ラウンジ等に設置される。東横インの執行役である松岡好美氏は、この取り組みが廃棄制服を活用し、ホテルの顧客にサステナブルな考え方を共有するきっかけになることを期待している。一方、オンワードコーポレートデザインの本田太希氏は、このアップサイクル時計がストーリー性とデザイン性を兼ね備え、ロビーや朝食会場の新たな象徴となることを願っている。