日本ホテル株式会社が参加する産官学民アライアンス「mottECO普及コンソーシアム」と株式会社クラダシが連携する「食べ残し持ち帰りガイドライン普及委員会」の食品ロス削減の取り組みが、環境省の「令和7年度 食品の消費行動に伴う食品ロス削減対策導入モデル事業(部門Ⅰ)mottECO導入モデル事業」に採択された。mottECO普及コンソーシアムはホテル、外食、中食、自治体、大学、一般団体など計30団体で構成され、令和3年度から食品ロス削減を目的に活動を推進している。日本ホテル株式会社は令和4年度からこの取り組みに参画している。
株式会社クラダシも昨年度同モデル事業を推進しており、前年のモデル事業主体者同士が連携して計画した事業が採択されたのは今回が初の事例である。今回採択された「mottECOを通じた『食べ残し持ち帰り促進ガイドライン』の普及実践事業」では、関係省庁が発信するガイドラインを消費者と事業者に広く周知することで、食べ残しの持ち帰りに関する安全性確保と事業者のリスク低減を目指す。
mottECOは、利用者が食べ切れなかった料理を持ち帰りたい場合に、注意喚起チラシと容器を提供し、自己責任で持ち帰る仕組みである。これにより、「食べ残したものをゴミにせず、自らの責任で持ち帰る文化」の創造と普及を図る。日本ホテル株式会社は環境省が令和3年度に「自己責任による食べ残し持ち帰り=mottECO」を発信したことを受け、令和4年4月から運営する9つのホテルでmottECOを導入した。
導入にあたり、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、ロイヤルホールディングス株式会社、SRSホールディングス株式会社と業種の垣根を越えた連携を進め、普及促進に取り組んでいる。連携は拡大を続け、令和5年にはコンソーシアム7団体で「令和5年度食品ロス削減推進表彰 環境大臣賞」を受賞した。
現在、mottECO普及コンソーシアムには、ホテル業界、外食産業、自治体、大学など多様な団体が参加している。参加企業には日本ホテル株式会社、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、ロイヤルホールディングス株式会社、SRSホールディングス株式会社、株式会社京王プラザホテル、株式会社トリドールホールディングスなどが含まれ、大学や自治体も東京農業大学、立命館大学、東京都杉並区、東京都多摩市、東京都千代田区などが参画している。このほか、食品ロス削減に取り組む多数の関連企業や団体が協力しており、合計30団体で構成されている。
本モデル事業の一環として、mottECO実践団体ならではの発信で普及啓発を目的とした「mottECO FESTA 2025」が開催される予定である。イベントは7月1日にホテルメトロポリタン エドモントで行われ、産官学民が連携した食品ロス削減の取り組みをさらに広めていく。