都ホテル 京都八条は、1975年に「新・都ホテル」として開業し、2025年3月25日に50周年を迎える。これを記念し、京都市立芸術大学との産学連携企画の一環として、「開業50周年ロゴマーク社内コンペティション」を開催し、記念ロゴマークが決定した。
開業50周年のテーマは「50年分のご恩返し」であり、たくさんの利用者や近隣地域の人々、関連協力企業、ホテルスタッフとその家族などへの感謝を表している。このテーマのもと、今後さまざまなイベントやプロモーションが展開される。その一環として、これまで「小さな演奏会」や「はじまりの美術展」を通じて関係を築いてきた京都市立芸術大学に記念ロゴマークの制作を依頼した。同大学は40周年ロゴマークも手掛けた経緯があり、美術学部美術研究科総合デザイン研究室の舟越一郎教授の監修のもと、7人の学生が参加する社内コンペティションを実施した。
ホテルスタッフによる投票と、50周年事業を推進するスタッフ10人のプロジェクトチームによる選考を経て、京都市立芸術大学美術学部デザイン科ビジュアル・デザイン専攻3年生の吉冨空華氏のデザインが採用された。このロゴマークは、開業月の3月から8月までの約半年間にわたり、開業50周年を記念するさまざまなプロモーションに使用される。
吉冨氏は、50周年という重要な節目に自身のデザインが採用されたことを喜び、ホテルのおもてなしの精神や伝統を表現するため、村野藤吾氏設計のらせん階段を象徴的に取り入れたデザインを考案した。このらせん階段のモチーフは、お客様との歴史を一歩一歩積み重ねていく様子を表現している。また、ロゴマークには、菊紋様やリボンのモチーフも取り入れられた。菊紋様は整然と広がる形から太陽にたとえられ、気高さ、心身の充実、長寿を象徴する。リボンは、特別な贈り物を包むイメージから、広がりや繁栄、永久的な発展を意味する。
選考の決め手となったのは、ホテルの設計を手がけた村野藤吾氏の建築を想起させる点、観光都市・京都と地域社会の共生を表現し、それらをつなぐホテルの役割を示している点である。また、ホテルブランドカラーの古代紫を基調とし、コーポレートカラーやカテゴリーカラーと調和させることで、都ホテルブランドの一員であることをスタッフが再認識できる点も評価された。このロゴマークを通じて、都ホテル 京都八条の歴史と未来が象徴されることとなる。