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旅館くらしき、サクラクオリティグリーン認証「3御衣黄ザクラ」を取得 – 持続可能な観光に向けた取り組み強化

(出典:穴吹エンタープライズ株式会社

穴吹エンタープライズ株式会社が運営する倉敷美観地区の「旅館くらしき」は、宿泊施設の品質認証制度・品質向上プログラムであるサクラクオリティグリーン認証「3御衣黄ザクラ」を2024年9月20日に取得した。この認証は観光業界において、環境保護や持続可能性を推進するための制度であり、旅館がサステナビリティや地域への貢献を果たしていることを示すものである。特にインバウンド需要の増加に伴い、旅行者が安心して宿泊施設を選べる基準として注目されている。

円安の影響もあり、2024年7月には訪日外国人観光客数が3,292,500人に達し、前年同期比で41.9%増加するなど、過去最高を記録している。このような背景の中、倉敷美観地区は日本有数の観光地として外国人旅行者に高い人気を誇り、旅館くらしきの宿泊客に占めるインバウンド比率も現在46%に達している。さらに、2024年8月には江戸時代の趣を残しつつ、現代的な快適さを加味した新しい空間としてリニューアルされたことで、今後もインバウンド需要の拡大が予測される。

(出典:穴吹エンタープライズ株式会社

サクラクオリティグリーン認証は、観光業界における環境保護や持続可能性を推進するための認証制度であり、環境に優しい施設運営や、地域社会への貢献、持続可能な観光の実現を目指す施設に対して、この認証が与えられる。環境保全や省エネ、廃棄物削減といった具体的な取り組みを行い、基準を満たした施設が認定される。

「3御衣黄ザクラ」の認証は、特に環境保護に優れた施設に与えられるランクであり、環境に優しい運営や地域社会への貢献が評価されたものである。御衣黄ザクラという桜の品種は淡い黄緑色の花を咲かせる珍しいもので、自然との調和や環境保護の象徴として採用されている。「3御衣黄ザクラ」のランクは特に以下の4つの基準を重視している。第一にエネルギー効率化である。これは、再生可能エネルギーの導入や、省エネ設備の利用を促進し、エネルギー消費を削減しているかというものに該当する。第二に廃棄物削減とリサイクルがあり、ゴミの分別やリサイクルの推進、食品ロスの削減など、資源の無駄遣いを防ぐ取り組みを行っているかが重視される。第三に地域社会との共生が挙げられ、地域の文化や産業と連携し、地域経済を活性化させる活動をしているか、地元の食材や製品の活用を通じて、地元との結びつきを強めているかが判断基準となる。最後に持続可能な観光の推進があり、環境保護を念頭に置いた観光の促進を図り、自然環境への影響を最小限に抑える努力を行っているかという基準を満たすことが求められる。上記4つの評価基準をクリアした施設に「3御衣黄ザクラ」が認定されるのである。

(出典:穴吹エンタープライズ株式会社

旅館くらしきは、江戸時代から続く老舗砂糖問屋だった河原家の蔵屋敷を、先代の畠山家が譲り受け、1957年に料理旅館として営業を開始した。2005年には後継者不在により穴吹興産株式会社に事業譲渡され、翌年に宿泊客室やレストランへの改装が行われた。その後、インバウンド需要の高まりを受けて2017年にさらに客室の拡充が行われ、現在は宿泊客室8部屋、宴会客室1部屋、レストランにて運営されている。今回の認証取得により、旅館くらしきは今後も心地よい滞在と安心を提供し、持続可能な観光の推進と地域社会との共生に貢献していくことを目指している。

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