昨年11月に熊本市内のビジネスホテルのベッドに火をつけたとして、ホテルで働いていた清掃作業員の少年が逮捕された。
「現住建造物等放火未遂」の容疑で逮捕されたのは、熊本市に在住する清掃作業員の少年(19歳)。
警察の調べによると少年は2021年の11月20日、勤務先の熊本市中央区のホテルで客室のベッドのシーツに火をつけ、放火しようとした疑いが持たれている。火が燃え上がる前に他の従業員が発見し、責任者が消化器で消し止めたため、怪我人は出なかった。
その後、防犯カメラの映像から犯行が行われたのは午前11時頃だと判明。少年が犯人だと特定された。
逮捕された少年はホテルの正社員ではなく、清掃業務を委託されていた会社の従業員だった。調べに対し、少年は容疑を否認しているという。警察は今後、容疑の裏付けをするべく操作を進めていく方針だ。
●ホテル・旅館がとるべき防火対策
ホテルや旅館はサービスの性質上、火災の際の対応を誤ると多くの犠牲者が出てしまう。未然に災害を防ぐためには、建物の耐火性が消防法と建築基準法をクリアしていることが前提となる。次に火災発生時の対応だが、まず出火場所の特定。次に現場を確認し、消防機関への通報を行う。そして消火器などで初期消火にあたると同時に、各所に連絡を獲り、客と従業員を避難誘導する、という流れになる。避難先には地上のほか、屋上やベランダなどが上げられるが、建物の耐火性が低い場合、非常口から外への脱出が優先となる。