観光庁は、各道府県で実施されている「県民割支援(地域観光事業支援)」について、対象地域をブロックごとへ拡大することや、新型コロナウイルスワクチンの3回接種を利用条件にするなど、新たな運用を発表した。
全国を6つのブロックに区分け
現在、旅行代金の一部を補助する「県民割」は、県民や隣接した都道府県民による県内旅行を補助の対象としている。
観光庁は、この制度について、3月21日にすべてのまん延防止等重点措置が解除されたことなどの理由から、運用方針の見直しを発表。対象者を県民や隣接県民から、関東や関西などの6つの地域ブロックへ拡大することとなった。4月1日から適用を開始し、大型連休前の28日までの宿泊分を対象とする。
具体的なブロック分けは以下の通り。
北海道・東北 |
北海道、青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島 |
関東・山梨 |
東京、茨城、群馬、栃木、埼玉、神奈川、千葉、山梨 |
中部・北陸信越 |
愛知、静岡、三重、福井、長野、岐阜、新潟、富山、石川 |
関西 |
大阪、京都、滋賀、兵庫、奈良、和歌山 |
中国、四国 |
岡山、広島、山口、島根、鳥取、香川、徳島、愛媛、高知 |
九州・沖縄 |
福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄 |
ブロック単位での実施にあたっては、同じ地域内の都道府県どうしの同意が必要で、個別の協議の後、開始日などが決まる見通しだ。
また、割引を受けるには、新型コロナウイルスワクチンの3回接種か、PCR検査などの陰性証明が必要となる。
ただし、知事の判断により、旅行先が居住している都道府県内の場合は、2回のワクチン接種でも割引適用が可能だ。
なお、観光需要喚起策「Go To トラベル」事業については、感染状況を見極めたうえで、再開時期を慎重に判断するとしている。