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“桂小五郎”ゆかりの老舗旅館『幾松』閉店に惜しむ声…コロナで客減少

明治維新で活躍した“桂小五郎”ゆかりの京都の老舗料亭が、新型コロナウイルスの影響による客の減少などを理由に、令和2年10月20日をもって閉店することが分かった。同館がホームページで明らかにした。

出典:上木屋町幾松

閉店するのは、京都・中京区にある料亭老舗料亭「上木屋町幾松」。桂小五郎と、活動を支え後に妻松子となる芸妓の幾松と過ごした屋敷跡を活用し、1955年から現在の会社が宿泊もできる料亭として営業してきた。料理旅館としては1890年に創業。

桂小五郎(木戸孝允、1833~1877年)は、明治維新に貢献した「維新の三傑」の一人。桂と幾松が幕末に過ごした屋敷建物は、新選組など幕府方からの急襲に備えて設けられた抜け穴やつり天井、隠し部屋が当時に近い形で保存されており、本館が2004年に国の登録有形文化財に指定された。

築200年余りの屋敷は、随所でその長い歴史をありありと物語っている。その歴史と鴨川に面した風情あるたたずまいは、長年多くのファンや京都市民に親しまれてきた。また、京都の夏の風物詩「鴨川の納涼床」でも毎年賑わいを見せていた。

毎日新聞の報道によると、「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で売り上げが激減し、資金繰りに行き詰まった。債務を巡って銀行と折衝中(広報担当者)」とのこと。

ホームページで10月20日に閉店することが公表されると、「すごくショック」と驚く声や「思い出がある場所だったので残念だ」と惜しむ声が上がっている。

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