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作並温泉「かたくりの宿」自己破産申請へ 新型コロナで旅館業の倒産は宮城県内で初めて

作並温泉(宮城県仙台市)で旅館を運営する「かたくりの宿」が事業停止し、自己破産申請の準備に入ったことが分かった。負債額は2019年3月末の時点で4300万円。宮城県内で3件目の新型コロナウイルス関連倒産であり、旅館業における県内の倒産は初めて。

出典:かたくりの宿

自己破産の準備に入ったのは、仙台市青葉区作並で温泉旅館を運営する「かたくりの宿」。8月12日付で事後処理を弁護士に一任し、24日に事業を停止した。

帝国データバンクによると、「かたくりの宿」は源泉掛け流しの温泉を売りに高齢者や家族連れなどが宿泊に訪れていたほか、日帰り温泉の利用客も多く、平成28年3月期の年間収入はおよそ8400万円を計上していた。しかしながら、最近は客数が減っていたことに加え、施設の老朽化に伴う修繕費や光熱費が収益を圧迫していたという。

海外ホテルチェーンのフランチャイズとして外国人観光客の受け入れに活路を見出していたが、今年に入り新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちとなり、3月末までに従業員全員を解雇して業務を縮小、その後事業継続を断念した。

(NHK東北NEWS WEBより抜粋)帝国データバンク仙台支店は「政府が設けた資金繰りの支援策で企業経営を何とか続けているが、倒産の根本的な原因である業績不振は依然として解決されていない。再び感染が拡大すれば、経営を続ける気持ちが折れる経営者も出かねない」と話している。

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