外国人人材サービスを運営する株式会社ダイブが、紹介したネパール人一名の特定技能在留資格許可がおりたことを発表した。石川県の宿泊分野における特定技能在留資格許可は初めてだ。
■夢は日本の接客を母国の観光業に活かすこと
リマルさんが母国ネパールを離れ、日本に来日したのは2016年の4月。福岡県にある日本語学校に入学した。その後、同県内のホテルでアルバイトを経験。客室清掃やベッドメイキング、お客への案内などの業務に携わってきた。日本語能力試験N3を持ち、宿泊業技能試験資格も取得済みだ。
リマルさんは日本で働こうと思ったきっかけとして、福岡県内のホテルでのアルバイト経験をあげている。「日本のおもてなし精神やサービス精神に感銘を受けました」と語るリマルさんは特定技能ビザの施行が昨年の4月であったことや、在留期間が5年間あるという点、また以前より日本の宿泊業界で働きたいと考えていたので、今回のビザ取得を目指すに至ったという。
また、数ある日本の旅館のなかでも、なぜ和倉温泉 加賀谷で働きたいと思ったのかを聞かれたリマルさんは、和倉温泉 加賀谷の質の高いサービス提供方法や営業管理について触れている。「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選にて、36年連続1位を獲得している名高い旅館の日本人向けのサービス提供方法や営業管理などを学びたい」と思ったからだそうだ。
リマルさんは、「歴史ある旅館で、日本のおもてなしを一から学び習得したいと考えています。慣れないこともあるかもしれませんが、仕事は丁寧に一つ一つ対応して活躍できる人材になりたいと思っています。」と話している。リマルさんの、和倉温泉 加賀谷での今後の活躍を期待したい。
和倉温泉 加賀屋人事担当者 経営総務室 総務人事部 部長 杉森淳二氏は以下の様に語っている。
「国籍にはこだわらず、人柄を重視して採用活動を行いました。リマルさんは非常に印象が良く、接客向きの人材だと感じました。また、リマルさんは日本語能力の高さだけではなく英語で対応が可能な点も評価しています。マルチに活躍できるような人材になって、将来的には外国人人材のリーダー的ポジションに育ってほしいです。」
杉森氏は、観光業界はもっとグローバル化していく必要があるとして、日本人だから外国人だからと言った国籍に関係なく、能力を重視して採用を行っていくべきだと感じていると述べた。
また杉森氏は、特定技能在留資格許可の申請にあたり、申請書類の多さに驚いたとも述べた。しかし一度経験すれば、次回以降はスムーズにできるだろうと語っている。