JR西日本ホテル開発株式会社は、持続可能な開発目標(SDGs)に基づいて、地球温暖化防止への対策として新たな宿泊プランを開始することを発表した。この新プランは「CO2ゼロSTAYプラン」と名付けられ、ホテルグランヴィア、ホテルヴィスキオ、奈良ホテル、梅小路ポテルの4つのブランドを有する全11ホテルでの提供が開始される。
地球温暖化の進行はCO₂の増加が大きな要因とされている。日本は、2030年までに温室効果ガス排出量を2013年比で46%削減し、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという目標を設定している。旅行や観光によるCO₂排出は全体の約10%を占めるとされ、その削減への取り組みが求められている。
この背景を踏まえ、JR西日本ホテルズは「CO2ゼロMICE」というプランを提供してきたが、今回の「CO2ゼロSTAYプラン」の導入により、宿泊者がCO₂排出のオフセットに貢献できる機会を拡大する。具体的には、宿泊に伴うCO₂排出を国の「J-クレジット」制度を通じてカーボン・オフセットする仕組みである。この制度は、CO₂の排出削減や森林管理によるCO₂吸収をクレジットとして認証し、それをカーボン・オフセットなどの目的で利用することを可能にするものだ。
本プランを利用することで、宿泊者はSDGsへの貢献、CO₂排出量の削減、森林保全や再生可能エネルギーの拡大に貢献することができる。また、オフセットSTAY証明書や無効化通知書が発行されるため、個人や団体としての環境対策の取り組みを証明することも可能だ。
JR西日本ホテルズは、このプランを通じてSDGsの7番(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)および13番(気候変動に具体的な対策を)に寄与するとしている。同社は「街とともに生きるホテルとして、未来のために、今、私たちができること」というスローガンのもと、SDGsの推進に継続的に取り組む考えを示している。