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ハイアットが2020年までの大規模な資産売却計画を発表

ハイアットホテルズコーポレーションの関係者は、3物件の売却計画とともに2020年までに15億ドル(約1600億円)の資産売却計画を発表した。

自社保有からフランチャイズでホテル運営へ
既に売却を計画の3物件(アンダズ・マウイ、グランド・ハイアット・サンフランシスコ、ハイアット・リージェンシー・ココナッツ・ポイント・リゾート・アンド・スパ)については、未上場企業や上場企業をはじめとする買い手候補先が強い興味を持っている様子。売却については2社のブローカーが従事しており、売却の一次入札の状況にハイアット側は満足感を示している。ハイアットは、近い将来の売却合意に自信を持っており、第2四半期までに売却契約の締結を予定している。

高級ホテルグループは既にホテル物件を自社で保有し運営するモデルから、ホテル物件は提携先等から借り受けるかフランチャイザーの立場として、ホテル運営サービスを提供する、とのビジネスモデルに舵を切っている。

独自のブランド力及びサービス運営ノウハウが必要ではあるが、ホテル運営サービスは利益率が高く、資本効率が高いビジネスモデルとなっている。ハイアットも既に後者のモデルに舵を切っており、今回発表の3物件に加え今後予定される資産売却計画も、本路線に基づくものである。

世界的に旺盛な観光需要を背景に、新興国のみならず先進国でも高級ホテルの宿泊需要は根強い。このことから高級ホテル運営ノウハウが求められるケースは、今後も世界中で増加すると予想されている。

好調なハイアットの決算数値
ハイアットは2017年に世界で71のホテルがオープンし、部屋の伸び率は7%にも上っている。

出典:Hyatt Hotel公式ホームページ

出典:Hyatt Hotel公式ホームページ

2017年度決算は、当期純利益が前年同期比22.3%増の2.49億ドル(264億円)、償却前利益が同3.9%増の8.16億ドル(865億円)と好調。また株価も昨年同期比で約7%上昇を果たしており、堅調に推移している。

そして引き続き2018年度も純利益1.76億ドル~2.15億ドル(187~228億円)を予想するなど、良好な見通しを公開している。

資産売却により、ハイアットは投資のための新しい資金を手にすることができる。また投資の観点では、古い資産の売却で利益率の高い投資を行うことは非常に合理性がある。

自前のホテルを建設するビジネスモデルから、ホテル運営サービスを提供のモデルに舵を切っている中、ハイアットは資産売却で新たな成長資金を得ることになる。世界的な観光需要増大の中で、成長資金を元手に今後更なる成長を果たすことができるのか。ハイアットの決算及び投資の行方は、今後注目を浴びることになりそうだ。

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