星野リゾートが、歯ブラシを「捨てない」仕組みでプラスチックの資源循環の実現を目指す。使用済み歯ブラシを回収・リサイクルし、歯ブラシとして再生利用する。2022 年中に国内すべての宿泊施設で導入予定だ。
国内外に60施設を運営する星野リゾートは、「Globally Competitive Hotel Management Company」（世界で通用するホテル運営会社）をビジョンとして掲げ、その達成に向けて CSV 経営に力を入れてきた。同社は近年、注目度や重要性が国際的に高まってきている国連 SDGs（持続可能な開発目標）を、CSV 経営を促進するフレームワークとして捉えており、ペットボトルの廃止など、さまざまな活動に取り組んできた。
今回星野リゾートは、2022 年中に歯ブラシを捨てない仕組みを国内の 51 私設すべてに導入すると発表。本取り組みで、年間 100 万本以上廃棄されている使用済み歯ブラシを回収して、リサイクル（再資源化）し、歯ブラシに使用されるプラスチックの資源循環を推進する。すでに、同社の運営する「星のや」への導入が完了しており、現在はその他の施設への導入を進めている。
使用済み歯ブラシ回収後のリサイクルには、昭和刷子株式会社（’愛媛県）、株式会社JTB商事（東京都）の協力を得て実施する。法令に従ったリサイクルを行うために、行政との調整などの高いハードルがあるうえ、施設での分別やリサイクルに伴いコストが生じるが、両社と星野リゾートとの長年の取り組みを規模拡大することで、社会的な役割を果たしていくとしている。