医療人材ビジネスを展開するエムスリーキャリア株式会社は、外国人宿泊客向けオンライン診療サービス「HOTEL de DOCTOR 24」のサービスの開始に向けて、12月よりテストローンチしたことを発表した。
HOTEL de DOCTOR 24は、外国人宿泊客に対する「多言語での診療サービス(※)」の提供と、医療選択肢を増やすことによる「不要不急の救急搬送」の削減、「宿泊施設の体調不良者対応の負担」の軽減を目的としたサービス。22言語対応の医療通訳付きのオンライン診療が、宿泊施設の客室から24時間いつでも受診できることが特徴だ。
※診療行為はHOTEL de DOCTOR 24提携医療機関が行う
提携施設となるホテルや旅館、民宿などの宿泊施設は、体調不良の外国人宿泊客に「HOTEL de DOCTOR 24」を紹介するだけで、宿泊施設側に料金や複雑なオペレーションは発生しない。
本記事では、「HOTEL de DOCTOR 24」の立ち上げの経緯やメリットなどについて、エムスリーキャリア株式会社に取材を行った。
▷ 宿泊施設向けURL:https://www.hoteldedoctor24.com/hotel/
▷ 予約サイトURL :https://www.hoteldedoctor24.com/service/
―――どのような経緯で「HOTEL de DOCTOR 24」を立ち上げることになったのでしょうか
訪日外国人や、在留外国人の増加によって、どのように患者対応を行っているのか、医療現場にヒアリングを行いました。
現状、ほとんどの病院が人員不足の中、多言語への対応はかなりの業務負荷となっています。英語を話せる医師は多くいるものの、コロナ以前と比較して、訪日外国人の言語が多様となっており、意思疎通が難しい場合もありました。
訪日外国人は昨年より毎月300万人以上となり、そのうち4%が体調不良となっているデータがあります。
ホテルにヒアリングしたところ、病院への送迎、診療費の代理支払い、通訳対応などフロントの業務負担が非常に高い上に、病院側も受け入れられず、不要不急な救急車利用も多いことがわかりました。
医師への調査では、海外での診療や研修経験を活かしたい、オンライン診療にも興味がある医師が想像以上に多く、訪日外国人・病院・ホテルのそれぞれの課題を解決するプラットフォームとして、HOTEL de DOCTOR 24を立ち上げました。
―――「HOTEL de DOCTOR 24」を利用する宿泊施設にとって、他の医療サポートサービスとの違いやメリットを教えてください
宿泊施設は、体調不良のお客様にQRコードを案内するだけで、費用負担は一切発生しません。
また、診療予約済みのお客様が緊急事態となった場合、ホテルと情報連携を行い、日本語に翻訳された症状を共有する仕組みを設けています。
これにより、救急対応や病院とのスムーズな連携が可能になります。
――― 22言語対応の医療通訳システムはどのように運用されているのですか
医療通訳サービス会社と業務提携しており、予約が入った時点で、医師・看護師・医療通訳に自動で連絡が行く仕組みになっています。
―――テストローンチ中の宿泊施設からのフィードバックや反応で、特に印象的だったものはありますか
他にはないサービス(24時間・最短1時間で予約・多言語対応・処方せん発行)であり、宿泊施設側には負担もない点が高く評価されています。
移送先の病院がほぼ決まっているスキー場の宿泊施設では、病院長を巻き込んで、患者の緊急時にどのように連携したらいいのかを、何度も話し合いながら一緒にサービスを作り上げてきました。
今後も現場の声を反映し、臨機応変に機能追加を検討していきます。
―――最後に2025年2月の本格ローンチに向けて、現在の準備状況や意気込みを教えてください
まずは、月1000人の患者に対応できる体制(登録医師のさらなる確保)を構築しています。
宿泊施設側には料金や複雑なオペレーションは発生しませんので、関心をお持ちでしたら、URLより資料請求していただけますと幸いです。
■HOTEL de DOCTOR 24 サービス概要
名 称:HOTEL de DOCTOR 24
導 入 対 象:ホテルや旅館、民宿などの宿泊施設
宿泊施設向けURL:https://www.hoteldedoctor24.com/hotel/
予 約 対 象:外国人宿泊客
料 金:55,000円(税込)
予約サイトURL :https://www.hoteldedoctor24.com/service/
診 療:提携医療機関が自由診療として行う