星野リゾートは、日本の伝統文化を活用したおもてなしを通じて、旅の醍醐味を提供していることで知られている。このたび、総務省が推進する「地域活性化起業人」制度の一環として、2024年4月1日より、福島県会津若松市に同リゾートから社員2名が派遣されることになった。この制度は、三大都市圏に所在する企業の社員が地方自治体において、そのノウハウや知見を活かし、地域独自の魅力や価値の向上に貢献することを目的としている。任期は2024年4月1日から1年間であり、最大3年間の延長が可能である。
派遣される斎藤美幸さん、齋藤朱莉さんの2名は、会津若松観光ビューローに配属され、国内外の観光客を会津若松市に呼び込むためのプロモーションやマーケティング活動に携わる。彼女たちは、会津若松市の魅力を国内外に発信し、観光客の誘致に貢献することを目指す。
また、2023年には、会津若松市を含む地域で、「星野リゾート ネコマ マウンテン」として知られるスノーリゾートが誕生した。これは、旧アルツ磐梯と旧猫魔スキー場の2つのスキー場が連結し、国際競争力の高いスノーリゾートを目指すものである。会津の豊かな自然や文化歴史観光を活用し、長期滞在型観光の促進を図っている。
会津若松市は、磐梯山や猪苗代湖に代表される豊かな自然、歴史的建造物、伝統工芸品、郷土料理、日本酒醸造といった豊富な魅力を有している。しかし、海外での認知度の低さや冬期間の観光客の減少などの課題も抱えている。このような状況の中、星野リゾートのプロモーション手法やマーケティング手法を取り入れ、四季折々の魅力を国内外に発信することで、訪れる多くの人々に会津若松市の価値を伝える取り組みが期待されている。