3月30日、北海道音更町の温泉ホテル「十勝川国際ホテル筒井」を運営する「筒井温泉」が事業を停止していたことが判明した。
筒井温泉は1952年に創業。最盛期には7億円の売上高に達することもあったが、近年は施設の老朽化により利用客が伸び悩んでおり、さらに昨年から流行した新型コロナウイルスの影響を受けてたびたびの休館。資金繰りの見通しも立たず、今後の事業継続は困難と判断し、30日までに事業を停止することとなった。従業員は解雇される見通しだ。
2月には筒井温泉が運営する別のホテルも閉館しており、同社の負債総額は4億円以上にのぼるとみられている。
帝国データバンクによれば、2021年3月31日時点で新型コロナウイルスの影響を受けた倒産は全国に1237件。うち、ホテル・旅館は86件で、飲食店(205 件)、建設・工事業(110 件)に次いで多い。
●北海道音更町について
音更町は「十勝川温泉」の湧き出る観光地として知られており、北海道遺産に選定された「美人の湯 モール温泉」や広々とした眺望が楽しめる「十勝が丘公園」などの観光スポットがある。現在、道民を対象に町内の宿泊施設の料金を助成する「おとふけ割」が実施中。