マリオット、ヒルトン、ハイアット、アコーなど世界大手ホテルチェーン各社は、ストローなどのホテル内の使い捨てプラスティック製用品の廃止を進める方針を示した。
この動きは環境保護の目的で、使い捨てのプラスチックストローやプラスチックマドラーの使用を廃止するもので、対象はこれらに限らずプラスチック製のシャンプーやプラスティックボトルの水など従来使い捨てでゴミとなってきた幅広い範囲を対象として、本年5月以降に世界大手ホテルチェーンに2019年や2020年を目処として表明が広がっている。
プラスティック製ゴミは海洋汚染の最大の原因の一つとされ、特にストローはリサイクルも難しい用品。これらのゴミは多くの海洋生物を害し、サンゴを死滅させるビーチの汚染にもつながっており、最終的に分解されずにマイクロ・プラスティックとして残留することで、海洋生物が食べることにより体内に取り込んでしまっている。
ヒルトンなどの世界大手ホテルチェーンは、CSRの取り組みの一環として原料の採取から廃棄・リサイクル(再利用)まで、製品や企業活動が環境にどれだけの負荷を与えているかを定量的に示す「環境フットプリント」を発表し、その削減のために取り組んでおり、今回の取り組みもそうした取り組みの一つとなる。
米国ではホテル業界に限らず、スターバックスやマクドナルドなどのファーストフード業界や米ウォールトディズニーなどのエンターテイメント業界など幅広い賛同を集め、環境保護活動として広がりを見せている。
またヨーロッパでは、本年5月にEU委員会が使い捨てプラスティック製品を廃止する提案を示すなどの動きも出ている。
今後日本にもこうした取り組みが波及するかどうかが注目されている。