琵琶湖ホテル(滋賀県大津市)を運営する京阪ホテルズ&リゾーツは10日、ホテル直営のレストラン「ザ・ガーデン」で、消費期限を過ぎていたパンを提供していたと発表した。
消費期限を過ぎていたのは、レストラン「ザ・ガーデン」において、昨年11月14~20日と今年1月3日~2月5日に朝食と夕食用に提供された「ミニシュガーデニッシュ」計1千個と、昨年12月30日~1月31日に提供された「丸ロール」計20個。このうちミニシュガーデニッシュは、1月2日に消費期限が切れたものを最大で34日後に提供していたことを明らかにした。
同社は経緯について、冷凍パンと常温のパンが同時に納入された際、従業員が常温のパンも誤って冷凍庫に入れてしまったと説明。提供時に消費期限切れに気付いた従業員がレストランの副料理長に確認するも、「納入後すぐに冷凍保存しているので問題ない」という判断から提供を続けたとしている。
2月5日に保健所などから問い合わせを受けて社内調査を行ったところ、事実が判明した。会見した琵琶湖ホテルの前田義和・総支配人は、従業員の食品衛生に対する認識の甘さと管理体制の不備を認め、「お客様と関係者の皆様に多大なる心配とご迷惑をかけ、深くおわびます」と謝罪した。今のところ健康被害は確認されていない。今後は琵琶湖ホテルでは管理体制の徹底を図り、信頼回復に向けて全力で取り組むとしている。
「消費期限」とは、食品表示法に基づき、劣化しやすい食品について年月日を表示したもの。その日付を過ぎると食べないほうがいいとされる。「賞味期限」はおいしく食べられる期限。
琵琶湖ホテル:レストランにおける消費期限切れ食材の提供について