5月10日。アパグループは「AIM5 ~APA Innovative Movement」と題する新5ヵ年計画を始動したと発表した。
アパホテル事業を手掛けるアパグループでは、現在、全国に最大695のホテル、計105,675室を展開している。今回、アパグループが4月1日より新体制へ移行したことに伴い、新5ヵ年計画が本格的に始動した。
計画の基本方針は3つ。①アフターコロナ時代における顧客ニーズの変化への対応 ② AI の進化や DX 化の進展による攻め(顧客)と守り(本部機能)の業務改革 ③数十年後を見据えた長期的な組織体制の構築、だ。
2020年以降に大流行した新型コロナウイルスがホテル業界に与えた影響は深刻だが、その一方で、安全に気を遣いつつ観光地以外の地方の魅力を再発見する「新しい旅のスタイル」や、対人業務の AI化 や DX 化など、新たな潮流も生まれている。アパグループではこのような時代の変化を捉えながら、100年企業を目指し、持続的な経営基盤の確立を目指していく。
ホテル事業では、エリアごとの需要を踏まえた直営・ FC の出店拡大、アパ直のOTA化によるアパホテルのネットワーク強化などを掲げている。また、北米大都市圏のコースホテルブランドの拡大など、海外展開にも注力していく方針だ。
サービス品質の向上策としては、新会員制度の導入や、地産地消をテーマとした朝食の提供、現場からの提案を活かし365日企画を行う「Much Better!APA HOTEL」などが挙げられた。
またコロナが落ち着きインバウンド需要が回復した時に備え、外国人が安心して利用できる環境づくりとして、多言語対応の標準化などにも努めていく方針だ。
今回の新5ヵ年計画では、数値目標としてグループ全体で2027年11月期の連結売上高を2,000億円、経常利益450億円にすること。ホテル事業においては現在10万5千ある客室を15万室まで拡大することを掲げている。