株式会社サン・クレアが運営するANCHOR HOTEL FUKUYAMAは、アサヒユウアス株式会社が推進するプラスチック素材を資源として活用する「plaloopプロジェクト」に賛同し、2024年11月1日より使い捨て歯ブラシおよびヘアブラシとその包材のリサイクル活動を開始した。同ホテルでは、リサイクル素材を使用した歯ブラシとヘアブラシを設置し、使用後の製品を回収・リサイクルすることで、再び同製品をホテルで利用するという水平リサイクルの取り組みを行う。
「plaloopプロジェクト」は、アサヒユウアス株式会社が2024年7月より開始した、プラスチック素材を循環利用する取り組みである。ホテルのアメニティとして歯ブラシやヘアブラシを提供するとともに、使用済みの製品をホテルから回収し、素材としてリサイクルし再製造する仕組みを構築している。歯ブラシは柄の部分のみをリサイクル対象とし、一部の回収業務を福祉事業所が担うことで、障がいを持つ方々への就労機会の創出にも貢献している。2024年内には年間100万本の導入を目標としている。
アサヒユウアス株式会社は、アサヒグループの新たなサステナビリティ事業を展開する企業として2022年に設立された。同社はリユース可能な「森のタンブラー」や「森のマイボトル」、廃棄される食材を活用したサステナブルクラフトビールの製造、さらにイベントで使用されたプラスチックカップのアップサイクルプロジェクトなど、持続可能な商品・サービスの開発を行っている。これらの活動を通じて、社会問題の解決を目指し、多様なステークホルダーと共創している。
ANCHOR HOTEL FUKUYAMAは、2018年12月に広島県福山市で開業し、「広島・福山の文化を国内外の顧客と繋ぐ」というコンセプトを掲げている。同ホテルは中古ワンルームマンションをコンバージョンした施設で、地域企業と連携し、「デニム」「鉄」「船具」といった地元ならではの素材やデザインを取り入れた空間を提供する。福山の文化と新たなデザインを体感できる“街のサロン”として、地域住民と観光客の新たな交流の場を目指している。なお、同ホテルは第5回福山ブランドにも認定されている。
株式会社サン・クレアは、瀬戸内を中心に6棟の宿泊施設を展開する企業である。「地域とつながる」ことを目標に掲げ、2020年から四万十川源流エリアで宿泊事業を軸とした地域蘇生プロジェクトに取り組んでいる。具体的には、森林再生や土壌再生型農業、移住者誘致、高齢化率の改善に貢献する取り組みを推進してきた。「人は自然の一部である」という理念のもと、自然の力を信じ、それを育む事業を展開し、新しい時代に即した地域社会の活性化を目指している。