ハイアットの東京初進出ブランド「キャプション by Hyatt 兜町 東京」が、10月7日に開業。歴史ある金融街・兜町に位置し、地域とのつながりを重視した上質なセレクトサービスホテルだ。
館内には、宿泊客や地域の人々が気軽に集える共有スペース「Talk Shop」を設け、食事やイベントを通じて街との交流を促す。開業記念として11月からは、兜町の街を案内人とともに歩く没入型体験「旅先で出会った人ツアー」も実施予定。ホテルを拠点に、街の魅力を発見するきっかけを提供する。
本記事では、開業の経緯や地域への想いなどについて、キャプション by Hyatt 兜町 東京に取材した。
▷URL:https://www.captionbyhyattkabutochotokyo.jp
―――東京初進出の地として「兜町」を選ばれた理由と、この街に感じた魅力・可能性についてお聞かせください。
日本橋兜町・茅場町は、平和不動産様が金融の街として大発展をとげられた本丸であり、「日本橋兜町・茅場町街づくりビジョン2040」の下、素晴らしいビジョンが街づくりに開花しています。
現在、この街には、魅力的な人々が魅力的なことを生み出す流れが生まれ、そのエネルギーに引き寄せられるように、多様な人々が集い、歴史を受け継ぎながら、新しい息吹が生まれ続けています。
「キャプション by Hyatt」は人と人、人と街をつなぎ、ホテルがコミュニティの一部になることを目指しているので、このような街で、街の記憶を継承しながら新しい価値を創出すること、多様な人が集い交流する都市空間を育てることに深く共感しています。
また、最寄駅から徒歩1分、空港からも乗り換えなしで来られますし、東京駅や銀座へのアクセスも便利ですので、国内外のお客様にとって快適な滞在拠点となるような立地の良さが強みだと考えます。ホテルとしては、滞在を通じてこの街の魅力を感じていただけるよう、地域とのつながりを大切にした運営を心がけてまいります。
―――「地域の一部であるホテル」というブランドの考え方を、兜町という街でどのように形にされたのでしょうか。
「キャプション by Hyatt 兜町 東京」では、ホテルを単なる宿泊施設ではなく、地域の人々と旅人が自然に交わるまちのリビングルームのような存在として設計しました。その象徴が、ホテルの中心に位置する「Talk Shop」です。
従来のロビーやフロントのかわりに、チェックイン、食事、交流が一体となった空間を創出。地域の方々も気軽に立ち寄れる開かれた場として、食体験やイベントなどを通じて、街とホテル、そして人と人とのつながりを育んでいます。
―――開業記念の「旅先で出会った人ツアー」は非常にユニークな取り組みですが、ゲストにはどのような体験や気づきを得てほしいとお考えですか。
「旅先で出会った人ツアー」は、旅の中での「出会い」や「つながり」にフォーカスした、「キャプション by Hyatt 兜町 東京」ならではの体験型プログラムです。
ゲストには、ただスポットを巡るだけでなく、人々との交流や、街のストーリーに触れることで、旅の新たな価値や自分自身の新しい一面を発見していただきたいと考えています。
―――館内に配されたアートやグラフィックには、どのような意図やストーリーを込められましたか。
「キャプション by Hyatt 兜町 東京」のアートは、ホテルの中にいながら兜町という街の空気を感じられるような構成になっています。滞在するゲストがアートをきっかけに街へと繰り出したくなるような、そんな仕掛けが空間全体に散りばめられています。
客室には「Bridge」「Old and New」「Community」「Urban Nature」という4つのテーマが設定されており、それぞれのテーマに沿って、MOTAS.さん とAdrian Hoganさん の作品が描かれています。
MOTAS.さんは兜町の象徴的なエレメントを抽象的かつ色彩豊かに再構成し、空間にリズムと発見をもたらします。一方、Adrian Hoganさんは街の風景や人々の暮らしを軽快なタッチで描き、客室内に「街の気配」忍ばせています。どちらの作品も、客室に個性を与え、ゲストが部屋にいながら兜町の多層的な魅力に触れられるように設計されています。
さらに、館内には他にも個性豊かなアートが展開されています。田中紳次郎さんはフィットネスジムの壁画を担当し、細胞のような小さな形から街や経済の大きな流れまで、「動き」をテーマにしたアートを展開。STRAFTさんは、スイートルームに「兜町=NEST(巣)」というコンセプトを持ち込み、稲わらと金属という異なる素材を融合させたインスタレーションで、伝統と革新が共存する兜町の本質を空間に落とし込んでいます。
これらの作品は、ホテルを「街の縮図」として機能させると同時に、ゲストがアートを通じて街とつながり、滞在そのものが兜町との関係性を深める旅になるよう設計されています。
―――今後、兜町の街やコミュニティとどのように関わりながら、ホテルとしての活動を広げていかれるご予定でしょうか。
「キャプション by Hyatt」は、「人と人、人と街をつなぐ」というブランド理念のもと、滞在そのものが地域との関係性を深める体験になることを目指しています。兜町という街は、歴史と革新が交差し、カルチャーと金融が共存するユニークなエリア。そんな街の魅力を、ホテルの空間やサービスを通じて自然に感じていただけるよう設計しています。
たとえば、ロビーやラウンジは地元の人々も気軽に立ち寄れる開かれた空間として設計されており、ゲストと地域が交差する「ハブ」のような役割を担っています。また、客室に描かれたアートや館内のグラフィックは、兜町の風景や文化をモチーフにしており、滞在中に街の空気を感じられるような仕掛けになっています。
私たちが提供したいのは、ただの宿泊体験ではなく、「街に滞在する」という感覚。兜町という街の一部として、ゲストが地域とつながり、街の魅力を発見するきっかけとなるようなホテルでありたいと考えています。
■ホテル概要
ホテル名称:キャプション by Hyatt 兜町 東京
所在地: 東京都中央区日本橋兜町12番1号
アクセス:東京メトロ東西線・日比谷線「茅場町」駅 12番出口から徒歩1分
東京メトロ東西線・銀座線、都営浅草線「日本橋」駅 D1出口から徒歩2分
東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅 B6出口から徒歩8分
客室数:195室
階数:地上12階
URL:https://www.captionbyhyattkabutochotokyo.jp